滝温泉(Fall Spa) 


施設名 天下の名湯 滝温泉
場 所 秋田県由利本荘市滝字湯ノ沢
源泉名 滝温泉
泉 質 ナトリウム-硫酸塩・塩化物冷鉱泉
温 度 21.2℃ pH 9.1 溶存成分総計
お湯の様子 無色透明、無味、消毒臭、循環利用、加温あり
料 金 350円 営業時間 9:00〜17:00

 由利本荘市から横手へ向かう国道107号を走行中にふとした交差点で見かけた「天下の名湯」という小さな看板。その看板に「←8km」という文字があるのを見ていざ左折。こういう寄り道も楽しい物である。天下の名湯を味わうためにグネグネ曲がる峠道を突き進んだ谷底にひっそりとたたずむ1軒宿を目指した。本館と新館が渡り廊下でつながっており、本館で受付を済ませた後、渡り廊下の途中にある湯小屋へと向かった。

 外から見るとコンクリート造りの湯小屋はとても趣がある。なかなか期待が持てそうである。本館も結構鄙びが入っており、廊下ではその日の夕食らしき「天ぷら油臭」が漂い、脱衣所までその香りが後から追いかけてきた。気持ちを切り替え、勇んで浴室へ足を運ぶと…、そこにはストレンジワールドが広がっていた。
「何だ?この浴槽の形は??」
感想はこの一言につきます。不思議に伸びた曲線や直線が不思議な形を描き、手前の部分が浅く広がっており非常に使いづらいのである。しかもなぜか浴槽の中に丸い浴槽があり、その浴槽も周りの浴槽も同じ湯温なのである。中央にある円形の場所にはもともと木でも植えられていたのだろう。その木も根本からポッキリと折れて朽ち果ててしまっている。男女の浴室のしきりとなっている壁には滝温泉音頭、本荘追分、秋田おばこ、と3曲分の歌詞が描かれ、さらにB級感を引き立てている。壁際の曲線を描くタイル造りの花壇も全く機能していない。
 お湯は無色透明、無味、消毒臭が香るお湯で、肌にびりっと差し込んでくるような浴感がある。これといって特徴は無いのだが、この浴室を見回しているだけであっという間に20分が過ぎ去ってしまった。常連客と思われる人にこの不思議な浴槽の形の謎について尋ねてみるも、よくわからないとのことだった。

 謎多き天下の名湯。ある意味、本当に天下の名湯なのかもしれない。

H20/4/27


  
なんじゃこりゃ?と思える変形浴槽。浅い部分が多すぎます。   おれたモニュメント。元々は何だったの?  浴槽内にある丸い浴槽。温度は同じ。

  
あちこちから循環のお湯が吹き出しています。   男女の浴室壁には滝温泉音頭、秋田おばこ、本荘追分がかかれる。  それにしても…結構くどいです。