湯ノ倉温泉(Yunokura Spa)
施設名 湯栄館 場 所 宮城県栗原市花山字本沢岳山 源泉名 滝ノ湯 泉 質 ナトリウム-塩化物泉(低張性アルカリ性高温泉) 温 度 63.4℃ pH 7.8 溶存成分総計 1,090mg/kg (Na 279mg, Ca 49mg, Cl 415mg, HCO3 153mg)
お湯の様子 無色透明,薄塩味,無臭,加水あり,やや熱め,かけ流し 料 金 500円 営業時間 10:00〜15:00 平成20年6月,岩手宮城内陸地震によるせき止め湖の影響で甚大な被害を受けました。
国道398号線を走って温湯温泉まで来たら,山の方向へ曲がり,そのままダートを3kmほど進む。途中にある白糸の滝へ向かう吊り橋は落橋していて今は使えない。赤いコンクリート橋が見えてきたらそこが駐車場。そこからは登山道を進むことになる。この登山道,一山を越える結構厳しい道で,老人や根性が無い人にとってはとても辛い道となる。橋を渡ってからまずぐいぐい登る。かなり登るということはそれだけあとから下るということである。前半の登り坂はかなりきついが,後半の下り坂は比較的ゆるめでゆったり下れる。約15分程度の登山を終えると下に1軒の建物が見えてくる。川沿いに建つ木造の旅館が湯栄館である。たどりついた頃には体中汗だくだった。
受付で入浴料を支払い,階段を下って浴室へ向かう。露天風呂へは川沿いに進むことになる。この日利用していた人たちはみな裸で露天風呂への数十メートルの道を歩いていた。男女別の内湯はコンクリート造りのシンプルなもので,共同浴場チックな感じがしてとても好感が持てた。お湯は無色透明でアチチのお湯で,口に含むと薄塩味がする。あまりにも熱いので湯口で水と一緒に投入されている。かけ流しスポットからどんどん溢れていく。深めの浴槽に体を沈め,窓の外に聞こえる川の音に耳をすませる。とてもいい風情である。この日はたくさんの人が訪れていたにもかかわらず,この時間だけは貸切で利用することが出来た。宿泊すれば,夜にランプを灯してこのお湯に浸かることが出来る。
露天風呂へは下着1枚で移動した。あまりにも開放的な露天風呂なため,女性にはちょっと辛いシチュエーションだ。旅館よりもちょっと上流に位置する滝のすぐ手前に露天風呂がせり出しており,ワイルドな造りになっている。後ろに倒れるとそのまま激流に飲み込まれることになる。この時期は雪解け水で増水しているためかなりの勢いで水が流れている。夏になるとそのまま川で泳げるというからびっくりである。滝のすぐ横に源泉が湧き出しているスポット(右写真)があり,そこから内湯や露天風呂へ注がせている。源泉湧出口からすぐ横で滝のようにお湯を注がせている。源泉がそのまま注がれているので,露天風呂は加水なしの源泉100%になっている。お湯は熱め。じっくり入るにはちょっと辛い温度だが,川の豪快な流れを見て風に体を冷やされるので浸かっているうちに気にならなくなってくる。実際新聞や文庫本を持ってきて湯に浸かりながら読んでいる人もいた。確かにお湯の鮮度は良さそうに感じるが,個人的には雰囲気と静けさで内湯のほうがお気に入りになった。再訪してみたい気持ちはあるが,再訪の時は日帰りでなく,じっくり浸かることが出来る宿泊で利用してみたい。当然のことながら帰りの登山道でまた汗をかいたことを付け加えておきます。
H19/5/4
こちらが登山道入口。さすがゴールデンウィークです。車でいっぱい。 上りが続く前半戦。かなり息が切れます。 やっと見えてくるまでは十数分の時間を要します。
こちらが男女別内湯。この風情にランプなんです。 お湯の注ぎ口の脇に水も一緒に注がせています。 やや熱めの温度ですがこれが気持ち良いんです。かけ流しスポット。
奥に見えるのが渓流沿いにせり出した露天風呂。 奥に滝。すごくワイルドな露天風呂です。 湯口から滝のように注がせる。源泉はすぐ横で自然湧出。