赤湯温泉(Akayu Spa   


施設名 枡形屋旅館
場 所 山形県南陽市赤湯町
源泉名 森の山2号源泉
泉 質

含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉
(低張性弱アルカリ性高温泉)

温 度 61.2℃ pH 7.5 溶存成分総計 2,241mg/kg
(Na 531mg, Ca 168mg, Cl 975mg, CO2 14.6mg, HS 2.1mg, H2S 0.7mg)
お湯の様子 無職透明,硫黄臭,うす塩味,やや熱め,かけ流し
料 金 400円 営業時間 要相談(午前中から昼過ぎまで清掃タイム)

 赤湯温泉街からちょっと離れた南側にある昔ながらの温泉旅館。平成6年に大学の同期会があって一度泊まったことがあったが、そのころは写真などを撮る習慣など無く…、うっすら覚えているのは階段の下にあった小さな浴室と中庭の雰囲気だけだった。それ以来実に15年以上ぶりの再訪となった。

 建物は卵色に塗られて目新しいイメージがあるが、浴室にたどり着いた瞬間に一瞬にして昔見たことがあるかすかな記憶がよみがえってきた。そうそう、こんな感じの浴室です。シンプルなタイル造りの浴槽が一つに洗い場。広い窓の向こうには薄暗い中庭が見える。湯気に曇った先に何だか懐かしいような景色が広がっていた。浴室全体には甘い硫黄臭が漂っている。強烈な硫黄臭ではなく、上品なうっすら香ってくる硫黄臭が心地良い。お湯はやや熱めの43℃。湯口から2段にお湯を落とし、少しずつ冷ましながら更には湯花キャッチャーで湯花を濾してお湯を注がせている。あれ?溢れていないぞ…、そう思い探してみると、洗い場の片隅にオーバーフローするパイプが突き出ていました。よく見るともこもことパイプの先からお湯が溢れている。この景色を見ているだけでもついついうっとりしてしまう。早速お湯の中に突入してみた。パイプからだけでは溢れきれないお湯達が、タイル浴槽全体からサーッと流れていく。贅沢な光景の中に一際硫黄臭が充満してきた。ふぅ、ゆったり浸かるにはちょうど良い温度だ。窓の外の中庭は広くない分だけプライベートガーデンのようにも見えて、贅沢な気分を独り占めできる。広すぎると逆にポツンとした自分に孤独感を感じるのだが、ここはそうではなく、貸切の贅沢感が生まれてくる。
 ここは良いですね。日帰り入浴を快く受け付けてくれるのもうれしい。ぜひまたここに泊まってみたくなりました。

H22/11/20再訪


  
タイル浴槽に中庭の空間。そして湯気に包まれた神秘的ワールド。   湯口には湯花キャッチャー。2だん構えで冷ましています。   こちら溢れ出しスポット。モコモコ溢れます。