東鳴子温泉(Naruko Gotenyu Spa)
施設名 高友旅館 場 所 宮城県大崎市鳴子温泉大口字鷲ノ湯 <黒湯> 源泉名 幸の湯 泉 質 含硫黄ーナトリウムー炭酸水素泉
(含重曹ー硫化水素泉)温 度 59.2℃ pH 7.2 溶存成分総計 2,568mg/kg (K 36.1mg, NH4 9.9mg, HCO3 1346mg, HS 2.4mg, H2S 2.2mg, CO2 189.5mg)
お湯の様子 深緑色白濁,苦味,薬臭+アブラ臭+硫黄臭,やや熱め,かけ流し <もみじ風呂>,<プール風呂> 源泉名 顕の湯 泉 質 ナトリウムーカルシウムー炭酸水素泉(含土類−重曹泉) 温 度 76.0℃ pH 7.2 溶存成分総計 2,081mg/kg (K 22.8mg, HCO3 1007mg, SO4 211.5mg, CO2 98.8mg, H2S 0.1mg)
お湯の様子 無色透明,硫黄臭,タマゴ味,白湯花,やや熱め,かけ流し <ラムネ風呂>,<ひょうたん風呂> 源泉名 玉の湯 泉 質 含硫黄ーナトリウムー炭酸水素泉(含重曹−硫化水素泉) 温 度 51.0℃ pH 6.5 溶存成分総計 1,145mg/kg (K 18.3mg, NH4 6.2mg, HCO3 609.3mg, H2S 2.5mg, CO2 208.8mg)
お湯の様子 濃茶褐色濁り,石膏味,泡付き抜群,アブラ臭,やや熱め,かけ流し <家族風呂> 源泉名 鷲の湯 泉 質 ナトリウムー炭酸水素塩泉(純重曹泉) 温 度 45.0℃ pH 6.5 溶存成分総計 1,171mg/kg (K 13.8mg, NH4 2.6mg, Fe(3) 0.3mg, HCO3 623mg, CO2 219.8mg, H2S 0.2mg)
お湯の様子 無色透明,弱アブラ臭,ぬるめ,茶褐色湯花,表面に油膜あり,かけ流し 料 金 500円 営業時間 要相談
東鳴子温泉の中では一番強力なお湯。国道旧47号沿いにある。向かいにある田中温泉とは双璧をなす。旅館自体は寂れた雰囲気を持っていて,浴室自体もかなり傷んできている。
高友旅館のお湯は一言では語れない。一つずつ整理していこう。
<黒湯>
高友旅館の名物はやはり混浴内湯の黒湯であろう。 黒湯の入口は2カ所あり,正面ロビーから下る入口と,自炊部方向から入る入口があり,どちらも脱衣所が1カ所しかなく,女性にとってはちと辛いものがある。女性専用タイムがあるのでこれを活用したい。このお湯は薬臭くさらにアブラ臭,硫黄臭がする というもので,東鳴子を代表する名湯である。 浴槽の端に2カ所湯口があり,独特な香りを漂わせる源泉がちょろちょろと注がれている。熱めのお湯で,かなり力強いために湯疲れする場合がある。時間を決めて計画的に浸かるようにしたい。ここのにおいは一度つけると2〜3日はにおいがとれない。個人的に文句なしで5つ星のお湯。
<プール風呂,もみじ風呂>
黒湯よりも一段高い場所にある四角いコンクリート浴槽。その浴槽の広さと形からプール風呂とよばれる。無色透明なお湯で,見た目はふつうに感じられるが,浴槽の縁を見るととんでもないことに気づく。浴槽の縁に長年かけて積み上げた石膏分が折り重なって析出物の化石を作っている。手すりのパイプも湯面で円盤状に広がっている。最近源泉温度が落ちたらしく,冬はここのお湯を入れていないことが多い。結構好きなお湯で,これと同じお湯は自炊棟にある家族風呂(もみじ風呂)に注がれている。
<ラムネ風呂,ひょうたん風呂>
玄関から入ってすぐ右に折れ,そのまま廊下を伝って進むと一番奥にあるのがラムネ風呂とひょうたん風呂。ラムネ風呂が女性用で,ひょうたん風呂が男性用となっている。浴槽の形がひょうたんの形をしているだけで源泉は同じ。ここの泡つきは抜群で,アブラ臭がする茶褐色薄鶯色のお湯の表面を泡で真っ白く覆い尽くしているときがある。(主に朝一番が多い)。馬場温泉共同湯と同じくらい泡がつくので,あわあわ好きの人にはたまらない。ここもとてもすばらしいお湯である。
<家族風呂>
ここははっきり言って普通の人は行けない。あえて道順は示さないが,一度2階に上がってからもう一度1階に下ることでたどり着ける。円形の浴槽の中央に仕切があるもので,温めの透明なお湯が注がれている。ここのお湯はアブラ臭があり,油膜が表面に張っているという不思議なお湯。冬はかなり温いが,夏はこの湯が心地よい。高友の中では異色なお湯で,結構ファンが多い。黒湯,ラムネ湯,ひょうたん湯,もみじ湯,女性専用湯,家族風呂と,迷路のような旅館内を回るのもまた楽しい。まだ訪れたことがない人はぜひ一度は行ってみて欲しい。
H14/8/11
久しぶりに高友旅館に宿泊しました。宿泊場所は52年館で1泊素泊まりで5470円という値段でした。廊下にストーブが無く寒いことや、湯治部側の黒湯の入り口が閉鎖になっていること、ラムネ湯へ向かう廊下が雨漏りでビチャビチャになっていることなど、旅館としての営業の仕方にちょっと疑問を感じました。それでもお湯さえよければ満足です。この日のもみじ風呂(52年館の浴室)が最高に絶好調で、うす白濁のお湯を堪能できました。また、宿の奥にある通称家族風呂(鷲の湯)は 改修されたらしく、小判型の浴槽のしきりが取り払われ、広々と浸かることができるようになりました。熱めでビリッとするお湯が、寒い旅館内で一際インパクトある心温まるものでした。
H26/12/28泊
鷲の湯浴室。ビリッと熱めで心と体が温まります。 薄かった黒湯と温めのプール風呂。 こちらが絶好調だったもみじ風呂。こんなに白濁しているのに硫黄臭ではありません。
昨年末に評価が下がってしまった高友旅館の黒湯の状況を確認するために次の週にまた行ってしまいました。今回は平日と言うこともあり、お客さんも少なくゆったりと利用できました。一番長くいたのが黒湯ですが、今回の黒湯はしっかり香りがありました。色もいつも通りの鶯色の濃厚な感じで良かったです。家族風呂もラムネ湯(見学)も絶好調でした。先週の不調ぶりがうそのようでした。女将さんに帰り際に尋ねてみると年末は水でうめてしまうお客さんが多く大変だったとのこと…。何はともあれ、お湯だけはしっかりと好調を維持しているようで一安心です。
H27/1/9
プール風呂方向から黒湯を望む。色も美しい。香りも美しい。 奥にある段々になった湯口(中写真) 右にある湯口(右写真)
黒湯のすぐ右上にあるプール風呂。堆積物がすごいです。 こちらが自炊棟にあるもみじ風呂。硫黄臭がします。 ひょうたん風呂。浴槽の色の関係で濃く見える。
泡が表面を覆い尽くすラムネ風呂。 ラムネ風呂湯口。独特です。 そしてこれが家族風呂。温くて気持ち良いです。