トーカン岩手山温泉(TOKAN Iwatesan Spa)
施設名 ペンションさんりんしゃ 場 所 岩手県雫石町長山字岩手山 源泉名 トーカン岩手山温泉 泉 質 アルカリ性単純温泉 温 度 75.3℃ pH 8.8 溶存成分総計 132mg/kg (Na 16mg, H2SiO2 49mg, HCO3 49mg)
お湯の様子 無色透明,無味,無臭,循環あり,継ぎ足し型かけ流しも可 料 金 日帰り設定なし 営業時間 −
ついに雫石コンプリートに向けての最後の難関である、岩手高原ペンション村の温泉に宿泊しました。雫石町の温泉で未湯のところは鶯宿温泉の数軒(日帰りのみ不可宿)だけだと思っていたのが、実はこの別荘地にも温泉があったのです。そこは以前大手不動産業者がバブル期に分譲した別荘地で、網張と岩手高原のちょうど中間地点に位置する岩手高原網張ペンション村という名前がついています。岩手高原スキー場が閉鎖になったり、大手不動産が不渡りを出したりとその歴史には紆余曲折がありましたが、平成19年にやっとのことで温泉掘削に成功し(噂によるとアルカリ性単純泉が欲しかったため、2度に渡って出た酸性のお湯を使わずに結局1500m掘ったとか…)晴れてペンション村を含む別荘地に温泉を供給することになったのだそうです。個人の別荘には殆ど温泉が引かれているのですが、ペンションのにはたった2軒だけにしか温泉が引かれていないのだそうで…。今回はそのうちの貴重な1軒であるペンションさんりんしゃに宿泊しました。料金は1泊2食付きで8200円です。
その日はちょうど寒波がやってきた吹雪の日で、視界を遮る雪と格闘しながら何とかペンションにたどり着いた。雪国らしく入り口は階段を上がった2階にあった。受け付けや食堂、宿泊室などがその2階にあり、階段を下った先にまた別の宿泊室と2つの浴場がある。全体的にウッディな造りになっていて、山小屋のようなアットホームな雰囲気の宿だ。部屋には床暖房がついていて、足下からジワリと温められて部屋全体がちょうど良い温度になっていた。さっそく2つある温泉浴室を覗いてみた。どちらも貸切利用できるようになっていて、入り口にある札を裏返して自由に利用できる。一応24時間利用できることになっているのだが、他のお客さんのことを考え、22時30分以降は利用を控えるのが暗黙のルールのようだ。まずはサクッと右側浴室を利用してみた。
木の蓋で覆われているタイル浴槽は2人サイズと狭く、シャワー付きカランが1つだけある洗い場もかなり狭い。蓋を開けてみると、ジェットバスが稼働していた。…お湯は溢れている様子はない。木で作られた湯口のようなものもあるがそこは使われている気配が無い。その横にある温泉という蛇口をひねってみると純粋な源泉をどんどん継ぎ足すことができるようだ。源泉を継ぎ足してみると、時間が経つにつれどんどん湯面が上がっていくのが分かった。廃湯口も左側壁面についていて、ある一定以上の水位になるとそこから捨てられていくようだ。お湯は無色透明でピリッと熱め。ほぼ無臭でクセもない。つるつる感はほとんど無く、アル単というよりはクセのない単純泉といった感じだ。それでも温泉らしいほんわかと体を包み込むようなやわらかい浴感があり、湯上がりはほっこり温まった。ジェットバス稼働のために循環をしているが、これはぜんぜん気にならない循環利用だ。むしろこの小さい浴槽が「私のお部屋」的なイメージを作り、のんびりしたリラックス気分になることができる。この浴室は朝晩合計で3回ほど利用させてもらった。
夕食は牛肉ステーキ、エビ等がメインの洋食メニュー。朝食は自家製の焼きたてパンとオムレツとこれまた洋食メニューだった。どちらもオーナー夫妻の心がこもった美味しい料理だった。1泊2食付きで8200円とお値段もリーズナブルなので、スキーや岩手山登山の基地としてぜひ利用してみて欲しい。H23/12/23泊
入り口から下った先に浴室と部屋があります。 こちらは左側浴室。蓋がしてあります。 こちらは右側浴室。同じ造りです。蓋を取った様子です。
温泉蛇口をひねるとどんどん湯面が上がっていきます。 こちら湯面一杯までお湯をつぎ足してみた様子。 ・・・・・そしてじわじわとかけ流しです。
今回泊まった105号室。ウッディな感じがする造りで、床暖房がついています。 夕食は牛ヒレ肉ステーキでした。 朝食は自家製のパンとオムレツ。おいしくいただきました。