夏油温泉(Geto Spa)    


施設名 夏油温泉観光ホテル
場 所 岩手県北上市和賀町岩崎新田
源泉名 夏油温泉(新太郎の湯)
泉 質 カルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉
温 度 47.8℃ pH 6.8 溶存成分総計 2,451mg/kg

(Ca 471mg, Mg 12mg, SO4 1332mg, HS 0.3mg, H2S 0.6mg)

お湯の様子 無色透明,適温,足下自噴,芒硝臭,かけ流し
料 金 300円 営業時間 9:00〜18:00

 夏油温泉の4軒ある温泉施設の1つ。夏油川の一番下流にある温泉ホテルで,源泉を4つ保有している。男女別の内湯にそれぞれ2つずつの源泉が引かれ,そのうちの1つ,新太郎の湯は下流にある露天風呂で浴槽内から自噴している源泉。今回は半分の内湯と露天風呂のレポートとなる。

<川原の自噴露天風呂>

 夏油温泉観光ホテルの渡り廊下からサンダルに履き替え,浴室の外側を通って川原沿いに下っていく。長い階段の先に脱衣所が見える。階段を下った先に川面と同じ高さの露天風呂「新太郎の湯」がある。

 脱衣所は比較的新しく,簡易的に棚とカゴがある程度のもの。本館から結構遠いことと,この脱衣所が遮蔽物となり,女性でも比較的気楽に浸かることが出来る(と思う)。浴槽はコンクリートで2段になっており,深いところの岩側の裂け目からお湯が静かに自噴している。ちょうど良い温度で,この日は大雨にもかかわらず気持ち良く湯浴みできた。湯面から芒硝臭が香り,あごまでとっぷりと浸かって川を眺めるととても野趣満点な景色が広がる。これは気持ち良いです。
 遠くの石段から仲間が下ってくるのが見える。次の客が降りてくるまで数分かかるため,もし急いで出るとしても十分な時間がある。友人もこの湯をとっぷりと満喫した。元湯夏油の露天風呂はいつも混んでいて落ち着いて湯浴みできないが,この観光ホテルの露天風呂は静かでとてもくつろげる。
 ちなみに宿泊利用した際,この風呂は日没までしか利用できないので注意が必要である。

H19/5/13


源泉名 夏油温泉(蛇の湯)
泉 質 ナトリウム・カルシウム-塩化物泉
温 度 38.3℃ pH 6.3 溶存成分総計 4,308mg/kg
(Na 821mg, Ca 398mg, Cl 1626mg, SO4 505mg, HCO3 556mg, H2S 0.2mg)
お湯の様子 無色透明,薄塩味,無臭,加温有り,適温,かけ流し

 


<左側内湯>

  こちらは内湯の左側の内湯で,浴槽が奥に向かって2つ並んでいる。手前浴槽が露天風呂と同じ「新太郎の湯」で,奥が「蛇ノ湯」浴槽。奥の浴槽に行くためには,必ず手前の浴槽を通らなければ行けないという不思議な並びになっている。これは,もともとこの浴室が混浴浴室で右側浴室と繋がっていたため,新しく壁を作ったためにこのような造りになってしまったもので,右側浴室と繋げてみるとこういう配置になったのかがよくわかる。
 手前の浴槽からは消毒臭が香り「こんな山奥で,なぜ?」と思うのだが,その香りは手前の浴槽からのみ香っていて奥の浴槽は全く問題ない。おそらく新太郎の湯をちょっと離れた川の横から引いてきているため,行政指導によりどうしても消毒が必要なのだろう。

 手前の浴槽はパスして,浴槽の縁を歩き蛇ノ湯浴槽へ向かう。こちらは温い源泉のはずなのだが適温になっている。川原の露天風呂で味わった新太郎の湯とは明らかに違い,薄塩味がする源泉は体にしっとりと絡みついてくる。このお湯はとても素敵です。浅めの浴槽で体を沈めてほんのりと温まった後,浴槽の縁に上がりボーっとする。他にいる湯浴み客はそうして静かな時を過ごしている。なるほど,確かに浴後に汗が引かない。ここは縁の上でじっくり汗を出すのが良さそうである。
 新太郎の湯を味わうなら文句なしで川原の露天風呂がよい。右側浴室にある「白猿の湯」と「亀の湯」もかなり気になるので,またここは宿泊などで再訪して確かめてみたい。

H19/5/13