越川温泉(Koshikawa Spa


施設名 越川温泉
場 所 北海道斜里町富士
源泉名 越川温泉
泉 質 含石膏-食塩-芒硝泉(弱食塩泉)
温 度 54.0℃ pH 7.3 溶存成分総計 7,686mg/kg
(Na 1956mg, Ca 508mg, Mg 57mg, Cl 194mg, SO4 2791mg, CO2 16.3mg)
お湯の様子 微茶褐色透明,金気臭,薄塩味,熱め,かけ流し
料金 200円 営業時間 〜22:00

 斜里町と標津町の境目の国道沿いにひょっこりある共同浴場。昭和30年代にひょんなことからこの地に温泉が湧き,それを地元の組合で管理を立ち上げ湯小屋をこしらえて現在に至る。看板も案内も何もなく,ただ白いドラム缶があるだけ。近くに目印になるものとしては,旧国鉄根北線橋梁跡くらいしかない。

 白いドラム缶からさらに林の奥へ進むとありましたそこに湯小屋が。立派に越川温泉という看板もあります。手前にソアラが1台。奥にプロボックスワゴンが1台。しかもワゴンにはテントがはられており,そこに宿泊している模様だった。最初から不思議なイメージがあったが,中にはいるともっと異様な雰囲気が漂う。入口のガラスが赤で毒々しい。入口横にはコンクリートで固められたドラム缶が1つあり,そこに入浴料を支払う仕組み。休憩所となっているソファには男性が1人横たわって爆睡しており,そのテーブル上にはガスコンロや肉のパックが無造作においてある。おそらくここで寝泊まりしているか宴会をしたのか・・・。その横を通り抜けいざ浴室へ。簡易的な脱衣所から一度 通路に出て正面浴室まですっぽんぽんで歩く。きしむ戸を開けるとそこにワンダフルな浴槽が待ちかまえていた。茶渋色に染まった床に木でできた浴槽。そこに茶褐色透明なお湯がかけ流されている。お湯は金気臭がするもので,若干薄塩味を呈している。熱いためか湯口にはホースで水も同時に投入されている。4人入れば一杯になりそうな浴槽に身を沈めると気持ちよさについつい時を忘れてしまいそうになる。屋根を見ると女湯に男湯が進出している形となっており,浴室の割合が7:3で圧倒的に男湯の方が広い。ということは女湯は2人サイズか?
 次のお客が待っているので浴室を出たが,先ほどの男の人はまだ寝ていた。そのあとやってきたおばさん達と前にいたおじいさんと寝ていた男性とみんな常連らしく,会話や態度から 察する限りではなにやら我々よそ者に対して話しているようだった。とたんに我々に対する目線が非常に厳しくなったように感じた。 こういうシチュエーションは結構苦手なんです。おそらくここの温泉に一人で入りに来るにはよほどコミュニケーション能力を駆使しないと難しいのでしょう。外に住んで いるのであろうプロボックスの横では焚き火を始めるし,ソアラにはゴミが大量に積んであって,おそらくそこで暮らしている人がいるであろうし・・・。 ミステリーたっぷりの越川温泉。今回は5人での訪問だったため勇気を出せたがみなさんも行く際は覚悟を決めてチャレンジしてほしい。お湯はとても良いです。雰囲気も良いです。念のため付け加えておきますが・・・

H18/7/16


  
このお湯,そしてこの浴槽。この佇まいがすごいんです。    ホースと一緒に加水されて注がれる湯口。   このドラム缶にお金を投入するんです。

 
国道で見つけるべき目印はこの白いドラム缶のみ。   湯小屋の入口は赤いガラス。中の雰囲気が微妙。