銀山温泉(Ginzan Spa


施設名 柴田屋旅館
場 所 山形県尾花沢市銀山温泉
源泉名 協組2,3,4号源泉
泉 質

含硫黄-ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉

温 度 60.6℃ pH 6.8 溶存成分総計 2,146mg/kg
お湯の様子 薄白濁,弱硫黄味,硫化水素臭,熱め,かけ流し
料 金 営業時間 日帰り設定無し

 銀山温泉街で手前にある旅館。表立っての看板が無く,扉に名前が書かれているだけなのであまり知られていないが昔からある小規模旅館。1日10人までしか宿泊できないこぢんまりした旅館に今回宿泊することができた。部屋の窓を開けると,そこには銀山側に面した温泉街が一望でき,これぞ銀山温泉だ!と言わんばかりの景色が広がっている。絶妙のロケーションに位置する旅館だ。

 浴室は1階と2階に1つずつあり,それぞれの浴室を貸切利用できるようになっている。宿泊部屋が2階にあるため,夜にふらりと入浴したくなったときなどは2階に,じっくりのんびりお湯に浸かりたいときは1階に入るなどと,用途によって選べるのがうれしい。
 1階の浴室は玄関のすぐ右脇にあり,川に面した場所にある。脱衣所から6段ほど階下へ下った場所に浴槽や洗い場があり,下へ下るアプローチでまず感激してしまう。タイル造りの昔ながらの浴槽が1つあり,源泉を貯めた升から流路を伝って浴槽に注がれている。うっすら白濁したお湯は熱めで,白い湯花がふんわりと浮かんでいる。お湯からは硫化水素臭が漂い,鼻の奥にほんわかと心地よい刺激を与えてくれる。最初熱いと思っていたお湯だが慣れるとぜんぜん平気で,ついつい長湯してしまう。上を見上げると高い位置に窓とコンクリート壁の湯気抜きがあり,かなり年季の入った壁の様子から宿の歴史を感じることができる。今回合計でこの浴室を3度も利用してしまった。
 2階の浴室は小さい家庭用の浴室で,1坪サイズのユニットバスに銀山の源泉を注がせている。当然普通の家庭用蛇口は真っ黒に変色し錆が生じている。硫化水素臭と若干錆による金気臭が漂い,何ともいえない心地よい香りになっている。ここも自在かけ流しなので自分好みの温度に調整して入ることができる。こちらは朝に1度だけ利用させてもらった。
 料理は食べきれないほどたくさん出され,どれも美味だった。特に鍋を丸ごと出された山形芋煮はとてもおいしく,ついついおかわりしてしまった。宿主のご夫妻のお心遣いが温かく,また訪れてみたくなる宿だ。銀山温泉は今までどうも足が向かなかったのだが今回の宿泊で考え方ががらりと変わったような気がする。

H19/12/29宿泊

  
メイン浴室は地下に下る。川面に近い高さはナイス。   昔ながらのタイル造りが非常にそそられます。    湯口はいったん升に入れて冷まし,流路を通して入れます

  
夕食です。川魚と鴨鍋がメイン。これに芋煮がつきます。   部屋の窓から眺める銀山温泉街(夜バージョン)   部屋の窓から眺める銀山温泉街(朝バージョン)

  
2階にある小さい浴室。こちらはポリバス家庭用の風呂でそこに銀山のお湯が注がれているという変わり種。   朝食もシンプルで良し。卵は温泉たまごでした。


 湯めぐらんすで2度目の宿泊利用です。最近はご時世からか銀山温泉がどこの旅館も1泊2食付きで10000円を超えてしまうんです。大好きな柴田屋でも10000円を超えるといわれたので諦めかけていたのですが、今回は配慮していただき、1泊朝食付き6980円で宿泊利用しました。今回も12名での利用ということもあり、全館貸し切りで利用しました。温泉組合に入っていないため、銀山温泉や観光協会のパンフレットやHPには名前が載っていません。夫婦2人で切り盛りしているためで、利用する際には直接電話で問い合わせると良いと思います。

 サービスも浴室も、女将さんと旦那さんの笑顔も…、全て以前と変わらず素晴らしい宿でした。湯温も絶好調で、大浴場は常時46〜48℃をキープしており、肌に突き刺すようなビリビリ感と硫黄臭が全開でした。熱湯好きには堪らない温度です。銀山温泉のお湯は湯上がり後に冷えやすいのでこのくらい熱い方が良いと思います。通算で3回ほどお湯に浸かりました。それにしてもここの宿の窓から見える景色は本当にThe銀山温泉!といった感じですね。

H24/11/3宿泊

  
上から見た朝の大浴場。変わらず熱いお湯を湛えています。   朝食もおいしくいただけました。      女将さんに見送られ、柴田屋を後にします。また来たいです。