銀山温泉(Ginzan Spa


施設名 古勢起屋 別館
場 所 山形県尾花沢市上畑字銀山温泉
源泉名 協組2,3,4,6号源泉
泉 質

含硫黄-ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉

温 度 61.4℃ pH 6.8 溶存成分総計 2,266mg/kg

(Na 649mg, Cl 827mg, SO4 320mg, HS 0.9mg, H2S 1.5mg)

お湯の様子 薄白濁透明,焦がし硫黄臭+薬系芒硝臭,塩味,かけ流し
料 金 500円 営業時間 10:00〜14:00(受付13:30まで)

 銀山温泉のほぼ中心部に位置する古い旅館で以前は「源泉閣」と呼ばれており,日帰り入浴は一切していない老舗旅館だった。銀山荘の別館として「古勢起屋」と名前を変え,正面に食事処を併設して日帰り入浴も受け付けるようになった。日帰り入浴が許される時間は非常に短いが,この浴室を味わえるようになったということ自体がうれしい。入り口を入ってすぐ左後ろに券売機があり,そちらを購入してフロントへ向かう。フロントの真向かいが「ほっこりのちかの湯」奥が「ぬっくりの金太郎の湯」だ。男湯が金太郎の湯だったのでそちらへ向かった。

 脱衣所に入ろうと思ったらフロントの人があわてて駆けつけてきて「奥の浴槽は源泉だまりですから絶対に入らないでください」と念を押していった。ううむ,白ケロリンに緑タオル,サンダル履きという私の風貌を見て,熱湯でも入る無茶な人だと一発で見抜くあたりすばらしい眼光の持ち主だ。言われたからには我慢しなきゃ…。
 昔ながらの浴室をそのまま利用しており,脱衣所はかなり狭い。スリッパも廊下で脱ぐシステムだ。狭い脱衣所から扉を開けるとすぐそこが浴室だ。浴室に入るとひょうたん型の浴槽が一つあり,奥にある湯口には金太郎の石像がある。金太郎は巨大な鯉を抱えており非常に満足そうな表情を浮かべている。金太郎vs巨大鯉湯口の下から注がれてひょうたんの上部浴槽にお湯が注がれ,中央の石仕切りから少しずつ熱い湯を注がせ,下部浴槽に注がれてくる仕組みだ。なるほど,湯を一旦冷ますにはとても良いシステムだ。実際に下部浴槽の温度は43℃とやや熱めの設定に保たれている。ちなみに上部浴槽は48℃だった。浴室全体に香る薬系芒硝臭と硫黄臭のハーモニーが素敵で思わずうっとりしてしまう。熱気がムンムンこもる浴室のため一気に汗が噴き出してきた。もともとカランのみの浴室だったものを改良して3つシャワー付きカランになっていた。熱すぎるときはどうぞ加水してくださいと緑色のホースも準備してあり非常に親切だ。
 源泉閣時代には宿泊しなければたどり着くことができなかった浴室を貸し切り利用できたということ自体とても満足がいく1湯でした。

H20/8/16


  
入り口から見えるひょうたん型の浴槽。    湯口にいるのが鯉をつかむ金太郎。     かけ流しスポットは手前の浴槽の縁にあります。

  
手前浴槽。この時点で43℃。        仕切りになっている石置き場。       こちら熱い源泉さまし場48℃です。