鷲倉温泉(Washikura Spa


施設名 鷲倉温泉高原旅館
場 所 福島県福島市土湯温泉町鷲倉山
源泉名 鷲倉温泉(イ)
泉 質 単純硫黄泉(硫化水素型)
      ※他に含鉄(2)(3)アルミニウム-硫酸塩泉もあり
温 度 71.2℃ pH 5.0 溶存成分総計 213mg/kg

(H2S 9.3mg)

お湯の様子 うす緑色白濁,硫黄臭,硫黄味,加水有り,適温,かけ流し
料 金 500円 営業時間 10:00〜15:00

 福島市と会津地方を結ぶ国道115号線の土湯峠の一番登り切る手前にある温泉旅館で,泉質の違う2つの源泉を所有する秘湯を守る会の会員宿。1月初旬から4月上旬まで冬期閉鎖になるので注意が必要だ。

 入り口から入って左側へ進むと単純硫黄泉浴室と宿泊者専用貸し切り風呂。右側へ進むと酸性緑礬泉の湯小屋「岩根の湯」がある。まずは左側の「岩根の湯」へと向かった。長い廊下を進んで突き当たりから外へ出る。そして独立した湯小屋へと進む。入ってすぐ右側に飲泉所があり,早速口に含むと酸っぱいえぐみ味が感じられた。入る前から非常に楽しみなお湯だ。脱衣所で服を脱ぎ,そこからすぐに露天岩風呂へと出た。岩で組まれた浴槽は赤く染まり,湯気を上げて待ちかまえていた。お湯は無色透明でうっすら金気臭が香り,パイプの湯口から静かに注がれかけ流されている。酸性のお湯ながらあまりピリピリした感じが無く,ちょうど良い浴感がある。しかしさすがは緑礬泉。お湯触りがキシキシした感じがあり,長湯していると体の表面がカサカサしてきそうな気がした。葉がすっかり落ちた山の景色を眺めながら適温のお湯にしばし浸かり続けた。このお湯はこの地区においては非常に珍しいお湯だ。
 今度は反対側の硫黄泉浴室へ向かった。こちらは内湯と露天風呂があり,内湯は四角くて10人くらいが入れそうなタイル浴槽に白濁の硫黄泉が注がれている。やや熱めで滝のように打たせて源泉を注がせている。スカイブルーに似たうす緑色の硫黄泉は万人受けするような素敵な硫黄臭を漂わせている。扉を開けると小さいながらも岩を組んだ露天風呂もある。こちらは外気が寒いために温すぎてずっと浸かっていると風邪をひいてしまいそうな温度だ。早々と退散して内湯で温まった。

 硫黄泉だけで考えると手前にある新野地温泉にひけをとってしまうが。緑礬泉浴室がとても特徴的で,そちらのお湯を味わうためだけにでも寄る価値は十分ある。岩根の湯小屋がとても気に入りました。

 

H20/11/8


  
入り口から左へ向かった先にある岩根の湯浴室。独立湯小屋。 露天風呂のみだが,こちらが緑礬泉   金気臭がうっすらする酸性のお湯。

  
入り口から右へ向かった先にある浴室。  内湯がうっすらスカイブルーの硫黄泉。  湯口から滝のように落とす。   露天風呂は秋はつらい寒さ。