新野地温泉(New Noji Spa)
施設名 相模屋旅館 場 所 福島県福島市土湯温泉町野地 源泉名 新野地温泉 泉 質 硫黄泉 温 度 88.0℃ pH − 溶存成分総計 116.3mg/kg (HS 7mg, H2S 17.4mg)
お湯の様子 うす水色白濁,卵味,硫化水素臭,加水有り,熱め,かけ流し 料 金 500円 営業時間 10:00〜15:00
福島市とはいっても市とは呼べないくらい山奥に位置する温泉旅館。国道115号土湯道路の土湯トンネルの上,旧国道(通称土湯峠)沿いにある1軒宿の温泉。すぐ隣に野地温泉,下に下ると赤湯温泉があるので1軒宿とは呼びにくいかもしれない。日本秘湯を守る会会員宿で,冬季閉鎖されない貴重な温泉。
内湯が2箇所にあり,1箇所は階下へ下るもので独立した鄙び湯小屋になっている。もう一つは本館の2階部分に位置し比較的新しい内湯となる。
階下へ下るほうの湯小屋へ下っていくと本館とは違った趣でかなり古い造りの湯小屋に出会うことになる。若干傾きかけているのか,入口の引き戸は開けると傾斜から自動的に閉まる。木造りの古い建物で,男女の仕切りになっているのはタキロン板。浴室の周りを取り囲む窓はズレているためか全く開かない。それでもこの鄙びた雰囲気が抜群に良く,水色白濁したお湯が切り株湯口から注がれている姿を見るとついつい感動してしまう。白濁した硫黄泉からは心地よい硫化水素臭が香り,適温に調節されたお湯がどんどんかけ流されている。浴槽のサイズは3人〜4人サイズで小さめ。洗い場にはシャワーやカランなどが全くなく,沢水を貯める水槽があるだけで,汲み湯とその水を使って湯浴みすることになる。窓の外は深い雪。奥の壁面では硫化水素の温泉ガスが吹き上げている姿が見える。個人的な好みになるが,この鄙びっぷりがとても気に入ってしまった。外に野天風呂が1つ,2階へ上がると本館内湯があるのだが,結局そちらは見学だけで終わってしまった。
ここはぜひとも宿泊で訪れたいと思った。そして夜通しこの湯小屋でまったりし,時々星を眺めに野天風呂へ移動し,硫黄の香りにつつまれ・・・。そんなことを考えていると本当に今すぐにでもいきたくなるような温泉だ。H20/1/7
浴室へ下るアプローチ。湯小屋は若干傾き気味。 張り替えたばかりの床板がまぶしい強烈な鄙び小屋。 湯口は切り株を使った湯口を利用。
浴室内にシャワーなどはなく,こちらがカラン代わり 野天風呂へ向かう木道。雪が深いです。 途中で噴煙が上がっていて硫化水素臭が漂います。
こちらが男性用野天風呂。温めだった。 かなり趣があるもので,どのシーズンでもきっと心地よいだろう。 2階にある大浴場内湯。こちらは見学のみ。