湯の沢温泉(Yunosawa Spa) 


施設名 藤里町農村環境改善センター
場 所 秋田県藤里町藤琴字下湯ノ沢
源泉名 湯ノ沢温泉2号井
泉 質 ナトリウム-塩化物泉
温 度 41.5℃ pH 8.6 溶存成分総計
お湯の様子 無色透明,塩味,鉱物臭,温め,かけ流し
料 金 300円 営業時間 9:00〜21:00

 秋田県側の白神山地入口にあたる藤里町。そんな町にひっそりとある温泉施設。意外とここは温泉ファンに知られていない。国道7号線から県道に入り山の方へひたすら進み,大きなセンター系施設ゆとりあのすぐ横にある。奥には旅館がさらに2軒ある。

 この日は気温が34℃とすこぶる暑かった。そんな日に食塩泉に入ろうとする人なんてめったにいないはずだ。ひっそりとして駐車場には一台も車が停まっていない。さすがは真夏の平日の午後だ。受付でお金を支払い,一番奥にある浴室へ向かう。すると貸切の浴室が待ちかまえていた。タイルばりの浴槽が1つだけある浴室で,浴室に入った瞬間に鉱物系の香りがふんわりと漂ってくる。これは感動だ。消毒無し,加温無しの源泉100%かけ流しである。最初は熱いかなと感じたお湯だがすぐになじみ,どちらかというと温めに感じる。湯口付近ではかなり鉱物臭がする。飲泉すると薄塩味がする正真正銘の食塩泉である。温めのお湯は肌を包み込むようなやわらかいお湯で,体が喜んでいるのがよくわかる。洗い場で気持ち良くトドになっているとついうとうとと眠りそうになってしまう。そうこうしているうちに地元のおじいさんがやってきた。言葉はあまり交わさなかったがやはり至福の表情で顎まで浸かっている。こういうすばらしいお湯を地元住民のために提供しているこういう施設はぜひとも大切に維持し住民を癒し続けていってほしいと思う。
 この施設が秋田紹介150湯メモリアルになったのはある意味うれしい偶然だった。

H19/8/2


  
内湯浴槽が一つだけ。ここに注がれる適温の食塩泉がたまらない。   湯口から注がせる音以外は小鳥の囀りしか聞こえない。   丸太くりぬき湯口。