岩倉温泉(Iwakura Spa


施設名 岩倉温泉
場 所 秋田県大仙市南外字湯本
源泉名 岩倉温泉
泉 質 ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉
温 度 60.0℃ pH 6.4 溶存成分総計 4,343mg/kg

(SO4 949mg, Cl 1756mg, Ca 599mg, Na 907mg)

お湯の様子 無色透明,薄塩味,弱石膏臭,適温,かけ流し
料 金 400円 営業時間 9:00〜17:00

 大仙市の旧南外村にある一軒宿の温泉。日本秘湯を守る会に新しく登録された宿。友人が絶賛していたのでいつかは来たいと思っていた宿だったが,今回の旅で近くを通ったので立ち寄ることが出来た。

 入口から風格が漂っているが,中にはだれも居る気配がない。受付に出てきた初老のおばあさんに入浴料を支払い奥へ進む。浴室前には昭和中期の成分表が掲げられていた。この鄙びっぷりがたまらない。さて,浴室へと向かう。入口を開けると狭いながらもゆったりした空間が広がっていた。手前が洗い場で奥が浴槽。深めの浴槽の奥で男女の仕切が無くなっており,わずか30cmの隙間に石灯籠の下に鎮座した龍湯口がある。つまりもともと混浴だったものを仕切を伸ばし,そのまま龍湯口を残した格好だ。無色透明で塩味があるお湯からは石膏臭が香り,お湯の温度がちょうど良い熱さになっている。これは心地よい。あごまでとっぷりと浸かり,窓の外の緑を眺めていると本当に心が安らいでいく。ちょっと熱めかなと最初感じたものが,実はそうではないことに気づいてくる。ここのお湯はやや温めの適温なのだ。すばらしいの一言に尽きる。今まで入った食塩泉の中では最高ランクに入るだろうお湯だ。この後,浴室でトドになり湯に浸かりまたトドになり…と繰り返しているうちにあっという間に30分以上が経ってしまった。予定を大幅にオーバーして結局1時間も滞在してしまった。その間であった客は0。女湯も来た気配が無い。静かに静かに湯浴みできる最高の環境なのである。

 外へ出るとミンミンゼミが鳴いている。やはり人の気配が無い。夏真っ盛り,温めの食塩泉でボーッと時間を過ごすことができた。ここは強烈にオススメできる温泉です。

H19/8/1


  
浴室は狭め。奥が全て浴槽になっている。  仕切の間に鎮座する龍湯口。成分でコテコテになっています。   トドになりながら湯面を眺めるとついついうっとり。

  
石灯籠を形取った湯口付近をよく見ると…。      奥に見える女湯と繋がっています。      仕切の低さから考えるともともと混浴だったものなのか?