湯本温泉(Yumoto Spa


施設名 旅館 一休館
場 所 岩手県西和賀町湯田
源泉名 湯本6号源泉
泉 質 ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉(低張性弱アルカリ性高温泉)
温 度 91.0℃ pH 8.0 溶存成分総計 1,556mg/kg

(Na 380mg, SO4 597mg, Cl 290mg, HS 0.1mg, H2S 0.1mg)

お湯の様子 無色透明,無味,薬系芒硝臭,適温,加水無し源泉100%,かけ流し
料 金 300円 営業時間 9:00〜夕方

 西和賀町旧湯田町湯本温泉街にある旅館。湯本博物館(休業中)の2軒隣にあり,駐車場は博物館と共通のものを利用する。宿の人がいる時なら基本的にいつでも利用できるが,夜の11時〜朝の9時くらいまでは熱いお湯を貯め直すため利用できない。

 入口から入って左側奥に男女別の内湯がある。内湯はかなり年季が入っていて,タイルやレンガなどあちらこちらにほころびが見え始めている。そんなすばらしい浴室に,湯本温泉の源泉が加水無しの源泉100%で注がれている。源泉温度が高いことで有名な湯本温泉のお湯を加水無しで味わえる施設はもしかするとここのみかもしれない。浴槽は広めで一度に10人くらい利用できそうな広さだが,浴槽の1/3が1段高くなっているため,6人が精一杯のもの。浅くなっているスペースは寝湯にすると気持ち良い。源泉湯口からはちょろちょろとした程度のお湯が注がれている。まだ水位が完全でなかったが今回そのお湯を味わってみた。無色透明で薬系の芒硝臭がする。一瞬消毒かと思うがそうではなく独特な薬系芒硝臭だ。お湯の出し方が上手いのか,ほぼ適温の42℃に保たれている。夜通しお湯を貯めてまだこの水位ということは,お昼過ぎに来るとおそらく一番ベストのお湯になっているのだろう。泊まり客に最高のお湯を味わって欲しいという旅館の人の願いがひしひしと伝わってくる。
 湯本温泉自体に活気が無く,次々と旅館が閉館している中,ここもやはり施設修繕など宿の運営が大変そうに感じた。すばらしい湯遣いをしているこの一休館をぜひもり立てて,いつまでもすばらしい旅館であってほしい。

H19/8/1


  
この鄙びたタイル浴槽が泣かせます。    ちょろちょろとしか注がせず…夜の11時からじっくり貯め続けた熱々の源泉。  仕切のレンガも良い色出してます。

  
右隅におそらく水没するだろう蛇口あり。    ちょっとひねってドバドバすると周りは激熱に…   こちらが女性浴室。これまた美しい。