矢立峠温泉(Yatate Spa) 


施設名 大館矢立ハイツ
場 所 秋田県大館市長走字下内沢
源泉名 新矢立温泉
泉 質 ナトリウム・カルシウム-塩化物泉
温 度 47.6℃ pH - 溶存成分総計

(Fe2 15.4mg, Ca 510mg, Na 1933mg, Cl 4550mg, HCO 506mg)

お湯の様子 オレンジ色濁り,塩味 +炭酸味,赤い湯花,金気臭,掛け流し
料 金 300円 営業時間 7:00〜21:00

 青森県と秋田県の境目にある矢立峠にある道の駅に併設する温泉施設で,宿泊も可能になっている。今まで矢立温泉と日景温泉,湯ノ沢温泉におされていつもパスしていたのだが,今回はふらりと立ち寄ってみた。日替わりで男女入れ替えする内湯と露天風呂がある。

 内湯は濾過,循環,加水,加温があるお湯で,L字に曲がった浴槽からお湯が少量かけ流されている。浴槽の縁には若干モコモコと石膏分が層を作っており,お湯の濃さを伺うことができる。
 内湯の外にこぢんまりした露天風呂があり,そちらは源泉を上手に使っている。露天風呂は茶褐色で笹濁りしたお湯が注がれておりこちらは完全かけ流しになっている。冬だったためお湯完全に温め(40℃程度)だが,強烈に塩味がするお湯が体をぽっかぽかに温めてくれる。小さめの浴槽に沈めた体のあちらこちらに茶色い湯の成分がつき,タオルもうっすら茶色に染まる。湯口からはぼこっぼこっと炭酸ガスも一緒に注がれており,湯口付近ではその炭酸ガスがシュワシュワしている。塩味に混じって炭酸味も感じられる。こんなに良いお湯なのにどうしてみんな内湯にいるんだろう,と不思議な思いをしてしまう。この日は,この浴槽の心地よさについつい長湯してしまった。こんな強烈な食塩泉に40分以上浸かっていたのは初めてかもしれない。それだけ良い湯でした。270円という安価な値段とこの露天,コストパフォーマンス以上のものがあると思います。

H19/3/3

  
内湯は濾過循環,加水,加温,何でもあり。スルーです。  こちらが源泉そのものの露天風呂。たまらないお湯です。ごぼっごぼっと出るお湯。


 弘前市在住の方から情報をいただき、新源泉に変わった矢立ハイツを訪れてみた。外観などは全く以前のままで、道の駅、土産物屋の奥のフロントからエレベーターを経由し奥へ進んだ位置に浴室がある。男女別の内湯は以前、右側の浴室にだけ露天風呂があったのだが、新しい源泉掘削にあわせて左側浴室にも露天風呂を建て増ししていた。左側の新しい露天風呂は「天空の湯」右側の今までの露天風呂は「華矢杉の湯」と名付けられていた。
 さて、浴室に入ると…。循環で透明のお湯だった内湯がオレンジ色に輝いているのを見てびっくりさせられた。濾過循環消毒加温加水無しの天然温泉100%とのことで、これにはとても驚かされた。露天風呂は以前と同じだが明らかに色が違う。濃さは以前のお湯よりやや薄くなったが、色だけは濃くなった。センター系施設は不特定多数の利用が見込まれるため「消毒・循環」が基本形なだけに、新源泉に変わってからそれを脱却するというケースは実に珍しい。経営者の温泉に対する姿勢がなせる技なのであろう。

H20/3/30

  
こちら上の写真と見比べてみてください。スルーできなくなった内湯。  色の変化は一目瞭然ですね。  湯口から相変わらずごぼごぼと出ています。  

  
こちら内湯湯口です。最初は透明なんですが…酸化してどんどんオレンジ色になります。  こちら久々水中写真です。   なぜかイメージキャラクターが登場。