赤倉温泉(Akakura Spa   


施設名 あべ旅館
場 所 山形県最上町富沢
源泉名 阿部3号源泉
泉 質 単純温泉
温 度 54.8℃ pH 8.0 溶存成分総計 970mg/kg
お湯の様子 無色透明,無味,弱芒硝臭,足下自噴,熱め,かけ流し
料 金 500円 営業時間 10:00〜20:00

 赤倉温泉を代表する大規模旅館で,天然の岩盤の間から吹き出している場所に浴槽を作った天然岩風呂で有名。基本的に午前中が男性用で,午後から夜20時位までが女性用になる。岩風呂を味わいたい場合には時間を考えて訪問してほしい。

 浴室は川の水面まで下った場所にある。天然岩風呂と普通のジェットバスやバイブラバスの浴槽があるが,レジオネラ対策のために後者2つは現在アワを止めている。すばらしい足下自噴の岩風呂を今回はメインに利用した。
 ビーナスの石像が見守る浴室に天然の岩を掘ったような浴槽が広がる。岩の裂け目のあちこちから熱いお湯がにじみ出ており,どこが足下自噴ポイントなのかわからないくらいたくさん自噴している。浴槽以外からも自噴しているお湯があり,それらが湯口から追加で注がれている形だ。無色透明で無味,かなり熱めのお湯からはほんのりと芒硝臭が香り,香りを嗅ぐとうっとりしてしまう。普段は加水しないと入れないくらい熱いらしいが,2日前の大雨のためこの日の湯温はやや低めになっていたらしく,加水無しの状況でお湯を味わわせてもらった。何とラッキーなことか。どうりで芒硝臭が濃いわけである。この日は友人との待ち合わせのために利用したのだが,あまりにも気持ち良すぎたため,友人が来る時間ギリギリまでこのお湯に浸かり続けてしまった。
 さらに湯守のおじさんから聞いた話だとその大雨の日に川の増水のためにお湯の排水が出来なくなり湯面がどんどん上昇していき,ビーナスのひざくらいまでお湯が浴室内に溢れたということだった。おじさん曰く「ビーナスもおとといは足湯をまんきつしたんだよ。」とのこと。ずいぶんしゃれたことをいうおじさんだったが,次の日1日かけて浴室を掃除した苦労話などを聞いていると,自然の力(大雨など)というものは本当に気まぐれで,そして怖い物だということがよくわかった。

H18/12/29


  
ビーナスが見守る天然岩風呂。   湯面の透き通った色合いが美しい。   浴槽以外のポイントから自噴しているお湯がこの湯口から注がれる。

  
ここの岩の間から熱いお湯が噴き出している。ポイントはかなり広い。  こちらがジャグジーと泡風呂。現在はレジオネラ対策で止められている。