塩原新湯温泉(Shiobara Arayu Spa


施設名 共同浴場 寺の湯
場 所 栃木県那須塩原市
源泉名 寺の湯
泉 質 酸性-含硫黄-アルミニウム-硫酸塩泉(硫化水素型)
温 度 74.3℃ pH 2.2 溶存成分総計 2,173mg/kg

(HS 55.6mg, Al 102mg, SO4 1181mg)

お湯の様子 薄白濁(無色透明),ビリビリ,酸っぱい味,明礬臭+硫黄臭,熱め,かけ流し
料 金 300円 営業時間 7:00〜18:00

 塩原新湯温泉にある3つの共同浴場のうちの一つで,新湯温泉への宿泊客は無料で利用できるがそれ以外の利用客は300円の入浴料を支払って利用する。道路沿いの下藤屋向かいにあり温泉街で一番最初に目にする共同浴場だ。

 7時オープンだったのだが7時前にはもう利用客がいて鍵が開いていたため,少し早めだが利用させてもらった。入口から入って左右に脱衣所があるが基本的に混浴。2つある浴槽はどちらも夜の間中源泉が注がれていたため激熱に設定されていた。前に入っていた客が加水していたらしく右側の浴槽が43℃程度まで温度が下がっており,適温で入浴できた。しかし問題は左側浴槽だ。ここが50℃と激熱で,撹拌しただけではちょっと無理そうな感じだった。とりあえず最初から入っていたお客さんとお話をしながら右側浴槽に浸かる。ピリピリとするがとろみがあるような感じのお湯だ。湯からは酸っぱい明礬臭と硫黄臭が混じって香り,なめると酸っぱい。客がさらに左側の浴槽に加水しようとしたので,それはやめましょうと止めた。とりあえずどちらも同じ源泉が引かれているので右の浴槽だけ加水すれば十分でしょうとお話しすると納得してくれた。湯口のストッパー(割り箸のような棒)を止め,しばらく源泉が注がれるのを止め,右側の浴槽に浸かりながら少しずつ冷めるのを待った。左側の浴槽は相変わらず50℃だったが,体がなれたのか,かけ湯しても平気な温度に感じた。いざ入湯だ。ビリビリ感がすごい。でもやはりこの熱湯,体に染みこむビリビリの熱さがたまらないほど気持ち良い。さすがに1分くらい入るのが限界だが,上がった後の開放感がすばらしい。熱湯に平然と浸かる自分の姿を見て他の客も入ろうと試みたが無理と判断しすぐに上がった(当然)。
 以前ここを利用した友人が水のように温いお湯だったという話をしていたのを聞いていたので,必要以上に神経質だったのかもしれない。このお客さん達が自分たちが楽しむためだけに加水をし,そのまま湯口を止め,加水しっぱなしで帰ってしまったら…。おそらく次に使う人が困ることになるだろう。一緒に湯に浸かったお客さんとその話をしたらなるほどという表情で適温になった右側の浴槽を中心に入るようになった。それでも未練のある人はやはり何度か左側の熱湯にチャレンジしていた。
 ここを立ち去る際,念のため湯口の確認と水が止まっているかを確認してから湯小屋を出た。みんなのために作られた共同浴場なのだから,これからもこういう最低限のマナーは守るようにして利用していきたいものである。

H19/8/15


  
こちらがこの日激熱の50℃。    客が加水した右側が43℃。    源泉の湯口割り箸を外すと熱湯が追加される仕組み。