田屋温泉(Taya Spa) 


施設名 田屋の湯
場 所 秋田県潟上市
源泉名 田屋の湯
泉 質 ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉
温 度 18.5℃ pH 7.9 溶存成分総計 3,017mg/kg

(Na 962mg, Cl 990mg, HCO3 940mg)

お湯の様子 茶褐色、無味、弱温泉臭、循環あり、加温あり
料 金 360円 営業時間 8:00〜21:00

 潟上市の旧昭和町にある昔ながらの温泉銭湯。その存在を知ってから行きたいと思っていて、今まで目の前まで2度ほど行ったことがあったが、2回とも定休日にあたって断念した曰く付きの場所だった。満を持して今回3度目のチャレンジで無事に入浴できた。

 入り口から入るとどちらが男湯か女湯かわからないと他のホームページで書いてあったが、しっかり男、女の表示がしてあり迷わず入ることができた。番台が無く、男湯の奥の部屋にいる女将さんに入浴料を支払ってから入ることになる。この日は運良く貸し切り利用だった。セキュリティばっちりのガラス張りの脱衣所の奥には素敵なタイル絵と黒湯がはられた浴槽が見える。入る前からワクワク感が止まらなかった。洗い場も充実していて、新しい感じの施設だ。レトロな銭湯の雰囲気を醸し出しているのは「ケロリン桶」「みどりのM字いす」「藤の脱衣カゴ」だ。新しい浴室に似ても似つかないようなレトログッズが何ともいえないギャップを生み出している。
 さっそくお湯を味わってみることにした。見た目に黒いお湯はまるで東北温泉のようだ。やや熱めにセッティングされたお湯は溢れる気配が無く、静かに浴槽の中で動いている。加温循環利用なのだが、湯口が見あたらない。浴槽の中を探してみたらありました。湯温が低いために加温循環しているお湯を注がせている湯口が浴槽内にしっかりありました。成分は濃いのだがそんなに濃さが感じられないあっさりしたお湯で、それでいて湯上がりはしっかり温まり汗がとまらなくなるお湯だ。不思議なお湯で、食塩泉でも重曹泉でもモール泉でもない独特な浴感のお湯だ。

 菅江真澄という昔の旅行家が立ち寄った場所と書かれた案内板もあり、200年にも及ぶ歴史がある温泉銭湯だと知った。敷地内にお湯が今でも自噴しているらしく、祠が建てられていた。近くにこんな素敵なお湯があったら迷わず毎日通うと思います。

H26/8/20


  
歴史ある銭湯なのだが、新しくリニューアルしたらしくぴかぴか。     黒湯が注がれる浴槽。    この内部の穴湯口から加温湯が注がれる。

  
黒さがよくわかるかな?見た目よりは黒くないです。    レトロなおけとイスが銭湯らしい。          こちらが菅江真澄が記録に残した田屋の湯の自然湧出源泉