伊東温泉(Ito Spa


施設名 湯川第1浴場「子持湯」
場 所 静岡県伊東市湯川1丁目
源泉名 岡221号,湯川1号混合泉
泉 質 単純温泉
温 度 42.3℃ pH 8.4 溶存成分総計 799mg/kg

(Na 155mg, Ca 74mg, Cl 140mg, SO4 313mg)

お湯の様子 無色透明,無味,温泉臭,やや熱め,かけ流し
料 金 200円 営業時間 14:00〜21:30 月曜定休

 JR伊東駅前にある湯川地区の公衆浴場。駅から歩いて正面にあるパチンコ店の右隣に入り口があり,近くまで行かないとそこに温泉があるとはわからない造りになっている。入り口から階段を下って折れ曲がった先に男女別の入り口と家族風呂が3つある。この施設を何かに例えるなら駅地下温泉というのが良いかもしれない。この子持湯とは,伊東の公衆浴場では比較的古くから使われている名称で,どうやら「よく温まり体力充実,鋭気横溢し,子宝に恵まれるということ」から名前が付けられたらしい。正式には湯川第1浴場という。今回は閉店間際に訪れたにもかかわらず,快く対応していただいた。

 狭い脱衣所のすぐ奥に狭い浴室がある。青いタイルで作られた長方形の浴槽が一つあり,湯面が動いていないかのように澄んだ透明のお湯がはられている。無色透明,無味,温泉臭が香るお湯が浴槽から静かに溢れているのが見える。湯口は伊東でありがちな浴槽底から注入するタイプだ。浴室が狭い分だけ浴槽も小さく,3人が窮屈に入れるくらいの広さだ。浴槽が小さい分だけ,お湯の入れ替わりが早く,いつもフレッシュなお湯が保たれているのだ。クリアーなお湯の色がお湯の良さを自己主張しているかのようだった。早速お湯に浸かってみると,思わず鳥肌が立ってしまうほど気持ち良い。お湯はやや熱めの42℃程度で,ものすごい勢いでお湯が溢れていく。何という贅沢な気分なのか。溢れ出したお湯からも温泉臭が香り,浴室中にふんわりと温泉臭が香っている。しあわせなひとときだ。夜の21時を過ぎているのにまだ夕食をとっていなかったため,この後食事に行こうということになっていたのだが,無理にお願いして自分1人だけ残り,別行動でこの浴場に少しいることにした。しいんと静まりかえった浴室でこのお湯を独り占めする。贅沢な延長タイムが過ぎていった。
 ここは大変気に入りました。伊東市内の10ヶ所ある公衆浴場のうち,今回の湯巡りで5ヶ所を経験したのだが,ここが一番気に入りました。駅前という立地条件の良さ,そして極小浴槽という良いお湯の条件を満たしている点…,どれをとっても非の打ち所のないすばらしい温泉でした。

H22/2/5


  
こちらが入り口。左側がパチンコ店。  階段を下っていく先に温泉があるなんて…,信じられます?  あるんです。しかも家族風呂も3つあります。

  
小さな浴室の中央に美しいタイル造りの浴槽が1つ。    当然のごとく足下から注がせる浴槽底湯口。    溢れゆくお湯達。本当にうっとりしてしまいます。