熱海温泉(Atami Spa


施設名 水口第2共同浴場
場 所 静岡県熱海市水口町
源泉名
泉 質 ナトリウム-塩化物泉?
温 度 pH 溶存成分総計
お湯の様子 無色透明,塩味,潮臭,かなり熱め,かけ流し
料 金 300円 営業時間 14:00〜22:00  毎週木曜日休業

 熱海市内にある数々の共同浴場の中で一番入ってみたかった共同湯。場所はよくわからないがとんでもない場所にあった。肉屋さんと民家の間の幅1m程度の隙間の通路を入った先にある。入浴券は肉屋さんよりも上手にある店にて購入する。

 男女別の入り口があり,入ってすぐ脱衣所になる。靴置き場も脱衣所も浴槽も小さい。どれも2人サイズの広さで,4人も同時に利用なんてこの場所では不可能である。
 コンクリート浴槽に蛇口からドバドバと熱めの源泉が注がれているのが見える。実はこの源泉を出しっぱなしにするのは厳禁で「水も源泉も節約しましょう」という注意を促す張り紙がある。暗黙のルールとして利用者が施設を出るときにどちらも止めていくのだそうだ。
 浴室自体があまりにも小さい施設なので友人と代わる代わる入ることになった。自分の番がきて,友人と一緒に2人で浴槽に体を沈めると,せまい浴室内に一気にお湯が溢れていった。あまりにも一気に溢れさせてしまうと脱衣所までお湯浸しになるのではないかというくらい一気に溢れるのだ。これは気をつけなければいけないと思った。お湯をドバドバ流していたため,見た目以上にかなりお湯が熱く感じられる。塩気が多いお湯で,口に含むとけっこう塩辛くそして苦い。強烈に温まる食塩泉といった感じだ。海水が熱くなるとまさしくこんな感じになるのかもしれない。熱めのお湯に肩までつかり,ふうと一息ついた。天井を見上げると狭い湯小屋のトタン屋根が目に入る。照明も薄暗く,昭和時代のバラックを思わせるようなとても風情のある光景に心まで癒されてしまう。この光景を見ているだけでホッとしてしまうのはなぜだろうか。
 本来は地域の人たちの共同浴場なのであまりゆっくりしているわけにはいかない。友人と交代で入りながら,地元の人に迷惑がかからないように早めに浴室を出た。この湯小屋に入る前までうっすら夕闇が訪れかけていたのだが,出る頃にはすっかり夜になっていた。今回の静岡の旅がいよいよクライマックスに近づいてきたのだなということを実感した1湯だった。

H22/2/6


  
こちらが脱衣所一体型のコンクリート浴槽。ジャスト2人サイズ。    自分でひねって注がせかけ流す仕組み。   近くの店で購入する入浴券です。