西蔵王元湯温泉(Nishizao Origin Spa      


施設名 竜山の湯
場 所 山形県山形市神尾字小林
源泉名 羽竜1号源泉
泉 質 ナトリウム・カルシウム-硫酸塩泉
温 度 40.7℃ pH 7.5 溶存成分総計 2,295mg/kg
(Na 558mg, Ca 138.1mg, SO4 1389mg, HS 0.2mg)
お湯の様子 無色透明,無味,芒硝臭,加温あり,熱め,かけ流し
料 金 500円 営業時間 10:00〜21:00(11月は20:00まで)
月曜定休(連休の月曜日は営業) 12月〜3月は冬期閉鎖

 


 山形市西蔵王有料道路料金所よりも北側の神尾地区にある公衆浴場。存在自体は知っていたがなかなか行く機会が無かったことと、全く目印になるものが無いためいつも探索を挫折(きちんと調べろってねぇ)していたということだったが、今回思い切って電話して場所を確認してみた。すると、入り口は神尾バス停よりも料金所側へ進んだ交差点(目印は西蔵王開発)を蔵王方向へ左折し、そこから7〜800mほど道なりに山側へ進んだ場所ということだった。案内通り交差点を曲がり、細い山道を不安になりながら進んでいくと奥へ「竜山の湯」という手作りの看板があった(ここが初めての看板)。その場所周辺が駐車場で、その横に湯小屋、休憩小屋がある。中央にある受け付け兼休憩小屋で料金を支払い、手前側にある湯小屋へと向かった。ちなみに今年の5/1から料金が100円値上げになっていた。このご時世、加温かけ流しなのだから500円でも安いくらいだろう。手前の浴室が露天風呂つきで、火木土が女性用、水金日が男性用になっている。この日は手前が男性用だった。

 脱衣所を抜け、目に入った内湯を見て一言「うつくしい…」。木組みの2つの浴槽が並び、左側が寝湯、右側が普通の熱湯になっている。浴槽の向こう側の壁には大きな窓があり、西蔵王の高原がひろびろと広がり、開放感を感じながら湯浴みができる。熱湯浴槽側にパイプ湯口があり、浴槽の中で静かに注がれている。もともとの源泉温度が40℃程度なので、やや熱めに加温された43℃程度のお湯が静かに少しずつ注がれていた。見た目では浴槽縁からのかけ流しがあまり確認されなかったのは、加温源泉の投入量が少なかったためであり、30分以上滞在していたら2つ繋がった浴槽の境目のところから静かにかけ流されているのを確認できた。お湯は透き通るような透明でビリッと熱め。うっすら芒硝系の香りがする。熱めの浴槽と寝湯浴槽はパイプで繋がっており、熱湯から注がれるお湯がちょうど適温の41℃程度になって寝湯浴槽に流れ込んでいた。どちらかというと熱湯浴槽はビリッとする浴感があるため熱すぎて長湯には向きそうにない。最初は寝湯とはいっても深さがけっこう深めだったので寝湯浴槽のほうに寝ずにゆったり浸かった。
 続いては露天風呂へ向かった。手作り感溢れる露天風呂の景色はとても良く、西蔵王の別荘地のような草原が目の前に広がる。衝立などは何もなく、草原の向こうには民家が3軒ほど見える。萱葺きの屋根が掛けられた手前の浴槽は十和田石を敷いた4人サイズの浴槽で、これでもかというくらい透き通った透明なお湯が張られていた。その日はちょうど良い湯温になっていて、41℃程度の適温のお湯だった。高原の風は15℃程度と冷たく、お湯に浸かっては涼み、また浸かっては涼みを繰り返した。このお湯の浴感は完全に芒硝泉で、お湯に浸かると気持ち良く温まり、お湯から出ると汗が出ずに体がカラッとするのだ。湯面からは明らかな芒硝系の温泉臭が香る。この香りが管理人的にはたまらなく大好きだ。内湯も良いけれど、ここは文句なしで露天風呂が最高だろう。

 内湯も露天風呂も源泉の投入量が少ないため、朝一番に入ることができた今回のようなコンディションだと最高の湯浴みを楽しめそうだ。たくさんの人が浸かった後の夕方の時間帯だとお湯のコンディションがもしかすると???どうかわからないが、芒硝系MT系が好きな人たちにとっては聖地となりそうな優良施設だ。ここは間違いなく近いうちに再訪しそうな予感がする。

H24/6/4


  
こちらが奥にある浴舎。この日は手前が男湯、奥が女湯でした。   内湯は美しい木造。窓の外に広がる景色もさながら、お湯も美しい。   こちら熱め浴槽。加温かけ流し。

  
こちら寝湯浴槽。温めと言うよりはやや熱め。右の浴槽と中で繋がっています。   パイプから注がれる加温湯。熱いです。奥の穴が左浴槽とつながります。   中央の境目がかけ流しスポット

  
こちらが露天風呂。十和田石の床面が美しく映える無色透明のお湯。芒硝系の香りがとても濃いです。 お湯をチョロだしでかけ流し。   美しさ伝わりますでしょうか?

  
 露天風呂の景色。夏は気持ちよさそうですね。   わかりにくい入り口。何も宣伝看板はなし。ここから800mほど山道を登ります。  見えてくる看板。ここで初めて正しい道だとわかります。