木津温泉(Kidu Spa


施設名 料理の宿 金平楼
場 所 京都府京丹後市網野町木津温泉
源泉名 木津温泉
泉 質 単純温泉
温 度 40.2℃ pH 溶存成分総計 -
お湯の様子 無色透明,無味,ほんわか温泉臭,加温あり,継ぎ足し型かけ流し
料 金 500円 営業時間 要相談

 国道178号に沿った道の角に金平楼という中規模の旅館がある。日帰り入浴は特に設定がないらしいのだが、この日は運良く日帰り入浴を受け入れてくださった。内湯が2ヶ所あり、1つは狭めでお湯をはっておらず、広い方の浴室に案内された。広い方と言ってもこぢんまりとしたタイル浴槽があるだけのシンプルな浴室で、自分にとってはストライクゾーンど真ん中の広さだ。女将さんは恐縮気味に案内されたのだが、とんでもない「こういう浴室を求めてました!」と満面の笑みを浮かべていざお湯へ突入した。3人サイズのタイル浴槽にはお湯が満タンに張られている。湯口からはお湯が出ていない。壁面にある赤と青の蛇口を純にひねってみると、それぞれお湯、ぬるま湯が出てきた。加温源泉と非加温源泉が自在に継ぎ足せるようだ。しかもこの湯口は津軽でよく見かける山口式湯口ではないか!早速源泉の蛇口をひねって源泉をドバドバと投入してみる。見る見るうちに床にお湯があふれ出していった。もともと温めの設定になっていたので、それをさらに温くするような感じだが、フレッシュなお湯をつぎ足しながらの湯浴みは最高だった。お湯は無色透明、無味、ほんわりと温泉臭が香る上等なお湯で、柔らかめの浴感が体を優しく包んでくれる。これですよこれ。求めていた木津温泉は。今は無きしらさぎ荘のお湯に近いかけ流し状態のお湯は。あまり温くすると宿の人に悪いので一旦お湯を絞り、ゆっくりとお湯を楽しんだ。福井から一気に移動してきた体にパワーがどんどん蓄積されていくのがわかる。この先細かく予定していた温泉があるのだが、それらの予定が音を立てて崩れ落ちていくのがわかった。久美浜温泉カット、吉岡温泉カット、東郷温泉も無理に入らなくて良いなぁ…。それほどここのお湯に長く居たいと感じてしまったのである。次に露天風呂に出てみた。小さな2坪サイズの閉鎖的な露天風呂だが、温めのお湯と外気がマッチし、こちらも素晴らしい浴感である。いやあ参りました。これで三朝温泉のたまわりの湯もカットになりました。

 ほんのちょっとのつもりだった金平楼でしたが、結局ここのお湯に1時間近く長居してしまいました。帰りがてらに女将さんに聞いた話では、しらさぎ荘は経営者が亡くなっただけでなく、おばあさんも亡くなってしまい、結局そのまま廃業してしまったとのことだった。次に来る機会があったら、迷わず金平楼にまた来たいです!と告げると、「旅館が残ってたらね♪」などと軽く言われてしまった。それほど、現時点での京丹後市の温泉施設は疲弊している状況なのだ。MT温湯好きの人は、遠いですが、ぜひ一度木津温泉のお湯を味わいに来てみてはいかがでしょうか?(つづく)

H27/7/29


  
4人サイズのタイル浴槽に加温源泉か源泉かを選んで調整して注がせかけ流し。   まさかの山口式湯口との面会。    露天風呂は温め。いつまでもいられそう。