乳頭温泉(Nyutou Spa) 


施設名 黒湯
場 所 秋田県仙北市田沢湖生保内字駒ヶ岳
源泉名 黒湯上源泉  ※ 他に黒湯下源泉あり
泉 質 単純硫黄泉(硫化水素型)
温 度 43.1℃ pH 4.2 溶存成分総計 186mg/kg
お湯の様子 青色白濁,硫黄臭,露天,やや温め,かけ流し
料 金 500円 営業時間 7:00〜18:00 冬季休業(11月〜5月)

 乳頭温泉郷の一番奥,休暇村から林道を突き進んで行き止まりで駐車し,そこから徒歩1分。

 昔ながらの自炊棟と,新しく作った旅籠部があり,どちらも常に宿泊の予約で満員状態である。有名な混浴露天はよく温泉ガイドのトップをかざる写真になる。
  お湯は敷地内に自噴する白濁した硫黄泉で,黒湯という名前の通り黒いという訳ではない。硫黄成分が絡みつくほどでもなく,程良い香りが漂う硫黄泉。混浴の内湯が1つと混浴打たせ湯,そして混浴露天が受付から入ってすぐのところにある。 女性専用の更衣室もあるが,女性にとってはこの混浴露天と内湯は厳しいかもしれない。お湯の状態が一番良いのが個人的には内湯。やや深めのセッティングで,木で作られた浴槽が雰囲気を抜群によくしている。薄白濁の硫黄泉が体にじわじわと染みこんでくる感じがする。
 自炊棟の奥に行くと男女別内湯がある。個人的には混浴の内湯が一番好きである。孫六とセットで入ると秘湯気分が最高潮になる。

03/2/1


こちらが混浴内湯。一番のお気に入り。  有名な混浴露天。こんなに貸切になることは無い。   自炊棟。雰囲気抜群。宿泊すると最高です。


 実に久しぶりに黒湯へ行ってみた。孫六温泉から登山道を通って約5分の道のりだ。途中にまだ雪が残っているのはご愛敬で,険しい道をサンダルという山をなめた軽装で向かった。

 黒湯には大きく分けて2つの源泉があり,山側の方にある源泉(黒湯上源泉)と旅館のすぐ裏にある源泉(黒湯下源泉)がある。まずは個人的に好きな黒湯上源泉に浸かってみることにした。相変わらず内湯は簾があるだけの簡素な造りで,昔ながらのままの姿をとどめているのをみて,非常に嬉しくなる。お湯も相変わらずのスカイブルーだ。硫黄臭が濃く,体にしっかりと硫黄臭が染みついてしまう。有名な混浴露天はやや温めになっていたので,すぐに出て内湯に長く浸かった。やはりここは気持ち良いです。内湯の向こうにあったはずの打たせ湯がなぜだか止まっていた。

  
こちらが昔ながらのままの面影をとどめた内湯。    内湯の湯口。投入量は多めです。    こちらが混浴露天風呂。ここも昔と変わりません。

  
露天湯口は木の樋を通っています。やや熱めのお湯がどんどん注がれる。   眺めも最高!        なぜか喫茶黒湯になっている???

 今度は自炊棟を抜けた先にあるもう一つの浴舎(男女別内湯)へと向かった。こちらは黒湯下源泉だ。源泉湯だまりからはもうもうと湯気が上がり,あたり一面に硫化水素臭が漂う。いつ見てもこの景色は圧巻である。そんなすぐ下の川原沿いに男女別の内湯湯小屋がある。今回はこの湯小屋の奥に小さな露天風呂もできていた。湯小屋の中は脱衣所一体型で,昔ながらの木造の味わい深い浴舎だ。窓からの明かりに照らされるスカイブルーのお湯は目に眩しく輝いている。
 まさしくこれぞ硫黄泉といった印象だ。この日はこのお湯は浸からずに,黒湯上源泉のみを堪能させてもらった。秘湯がブームになり,黒湯にもたくさんの観光客が訪れるようになった。そんな中,昔ながらの面影を残しつつ観光客に対応している姿勢がとてもすばらしいことだと思う。

H21/5/10

  
こちらが下の湯小屋にある内湯。奥に新しく扉ができてその奥に露天風呂が新設された。    脱衣所から見たお湯が目に眩しいスカイブルーです。