上山湯町温泉(Kaminoyama Origin Spa   


施設名 山城屋旅館
場 所 山形県上山市湯町
源泉名 上山温泉1号2号混合源泉
泉 質

ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉
(含石膏-食塩泉)      

温 度 64.9℃ pH 7.8 溶存成分総計 2,499mg/kg

(Na 535mg, Ca 354mg, Cl 738mg, SO4 792mg)

お湯の様子 無色透明,うす塩味+石膏味,石膏臭,適温,かけ流し
料 金 400円 営業時間 10:00〜15:00位(要相談)

 湯町温泉街から下大湯へ下っていく角に位置する昔ながらの温泉旅館。斎藤茂吉の書跡記念館も併設している。宿泊客に迷惑がかからない時間で日帰り入浴を受け付けてくれる。

 入り口から入ってすぐ左に男女別の内湯がある。のれんをくぐってまずびっくりするのが,暖簾の先でまた繋がっていることだ。間違えた人のために作ったご愛敬なのか,それとも子ども達が行き来するために作ったのか?
 浴室はシンプルで,6人サイズの水色タイル浴槽が1つ鎮座している。中に入るとふわりと石膏臭が香ってくる。それにしても良い香りだ。壁面にある御影石湯口にはびっしり温泉析出物がこびりつき,そこから少しずつちょろちょろと熱い源泉が注がれ,少しずつ縁からかけ流されている。湯温が熱い上山温泉の源泉なので源泉100%を保っていくためにはこのような地道な努力が必要なのだろう。このような湯遣いにこだわっている旅館の姿に感動を覚えてしまう。さてお湯だが,香りもさることながら味も良い。塩味よりも石膏味の方が強めでまろみがある。お湯もやわらかめですくった手の指の間からとろとろと流れ落ちていくようなやわらかい浴感がある。適温に調整されたお湯に肩までとっぷり浸かり,しばしぼんやり時を過ごした。
 共同浴場だけを巡って上山温泉は語れない。湯町の旅館のお湯を味わってこそ上山温泉の良さが伝わってくると思う。ぜひMT好きの人は上山温泉の旅館湯を味わってほしい。

H20/12/31


  
上山温泉には水色タイルがよく似合う。      源泉投入口のまわりにはしっかり成分がこびりつき自己主張している。   静かにかけ流されるお湯たち。