上山湯町温泉(Kaminoyama Origin Spa   


施設名 旅館 伊勢屋
場 所 山形県上山市湯町
源泉名 上山温泉1号源泉
泉 質

ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉
(含石膏-食塩泉)      

温 度 63.5℃ pH 7.8 溶存成分総計 2,519mg/kg
お湯の様子 無色透明,塩味+石膏味,薬臭+石膏臭,適温,無加水,かけ流し
料 金 500円 営業時間 朝〜18時位(要相談)

 湯町温泉街の中心に位置する老舗旅館。ゆまちの湯入り口の横にあり,温泉玉子を前面に売り出している旅館。入り口に掲げられた「源泉入浴可」という看板に惹かれて入ってみた。

 入り口から入ってすぐ奥の左側に小さい男女別の内湯が1つずつある。今回は右側の浴室を利用した。脱衣所から中を覗くと,小さい浴室に狭い洗い場,ジャスト2人サイズといった広さの浴室にまずしびれました。この小さいサイズで源泉100%となると…。思わず期待に胸がふくらみます。浴室に入るとほんわりと独特な香りが鼻の中に舞い込んでくる。昔上山温泉に通っていた頃に味わった上山温泉独特の薬臭だ。実に懐かしい香りだ。消毒ではなく独特な薬品臭。これが昔からこの上山温泉で味わっていた香りなのだ。この薬臭と石膏臭が入り交じり,入る前からうっとりさせられてしまった。お湯は無色透明,しっかり塩味が感じるまったりした石膏味で,ほんのり甘みも感じられる。湯温はやや熱めの適温で,ゆっくり入っていられる熱さだ。深めの浴槽に身を沈め湯口を見てみると,昔使われていたらしい湯口は温泉成分がびっしりとこびりつき役目を終えて静かに鎮座している。その上には金精様が2本祀られており,窓の外にも大きめの金精様がそびえていた。姫の湯という別名ももしかするとこのことに由来するのかもしれない。窓の合間に掲げられた板に「上山1号源泉」と書かれた文字を見つけ不思議に思った。最近上山温泉は湯量の低下に伴って湯町(1号)と新湯(2号)が統合になったはずなのだ。湯上がりにサービスで出された温泉玉子を味わいながら女将さんにそのことを伺うと,ここは1号源泉のみを利用しているとのことだった。あの昔ながらの上山臭はもしかすると1号源泉の香りなのかもしれない。湯町温泉街の中でも独特な湯遣いをしているこの旅館は,上山温泉のお湯を語る中で外すことができないお湯だと思う。

H20/12/30


  
今回利用させていただいた右側浴室。美しいブルーのタイルがよく映える。   湯口周辺は析出物でコテコテ。   蛇口湯口周りもご覧の通りです。

  
こちら窓の外にそびえ立つ金精様。湯口の上にも2本有りました。    こちらが左側浴室。左右対称でちょっとごっちゃりしている。   湯上がりに頂いた温泉卵も美味。