上山湯町温泉(Kaminoyama Origin Spa   


施設名 湯元 五助
場 所 山形県上山市湯町
源泉名 上山温泉1号2号混合源泉
泉 質

ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉
(含石膏-食塩泉)      

温 度 64.9℃ pH 7.8 溶存成分総計 2,499mg/kg

(Na 535mg, Ca 354mg, Cl 738mg, SO4 792mg)

お湯の様子 無色透明,無味,微芒硝臭+鉱物臭,やや熱め,無加水,かけ流し
料 金 500円 営業時間 10:00〜16:00

平成23年12月末現在、営業していませんでした。


 かみのやま温泉発祥の地「湯町」にあり湯元を名乗る五助旅館に立ち寄ってみた。敷地内には温泉神社があり,今も源泉湧出地には鶴の休み場などのモニュメントや飲泉所が併設されている。浴室はエレベーターで上がった6階にある。

 畳敷きの脱衣所から浴室に入ると,明るく光が差し込む大きな窓の外には雄大な蔵王連邦がそびえていた。なんと眺めの良いことか。その窓の下に横長の浴槽が1つあり,浴槽の縁から透明なお湯が静かに溢れている。浴室に入った瞬間にプーンと香る鉱物臭と石膏臭がとても心地よく,源泉の良さが香りにも現れている。浴槽の横になにやらバケツが1つあり,そのバケツに「源泉」と書かれている。湯温調整のため浴槽に注がせない分の60℃超の源泉をこちらに流しているらしいのだ。ちょっと手を触れてみたが熱すぎて手を浸けられなかった。この源泉から先ほどの香りが漂っていたのだ。湯口から注がせているお湯は少量で,ここの注がせる量で湯温を調節しているのだ。源泉100%という謳い文句の通り,お湯にはとろみがあり,上山温泉の特徴である塩味もしっかり出ている。お湯に浸かっていると湯面からは薬臭と石膏臭が混じった香りがふわりと鼻の中に迷い込んでくるのもわかる。いやあ,実にすばらしいお湯だ。
 今まで公衆浴場のお湯だけで上山温泉をわかったつもりでいたのだが全然わかっていなかったようだ。旅館のお湯遣いを知るともっと上山温泉を好きになってくると思う。湯町温泉街の旅館はどこも加水をしないようにこだわってお湯を注がせているので,ぜひ一度はこの上山温泉のお湯遣いを味わってほしい。

H20/12/30


  
蔵王連邦をのぞめる6階の展望浴室。        成分がびっしりこびりつく湯口。        1段高くなったステップはどう見てもU字溝?