山代温泉(Yamashiro Spa)
施設名 古総湯 場 所 加賀市山代温泉万松園通 源泉名 山代温泉(新一号源泉) 他1本 泉 質 ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉 温 度 63.2℃ pH 7.8 溶存成分総計 1,335mg/kg (Na 323mg, Ca 90mg, Cl 183mg, SO4 559mg)
お湯の様子 無色透明、無味、うっすら温泉臭、熱め、かけ流し 料 金 2ヶ所セットで
700円営業時間 6:00〜22:00 第4水曜日の午前中休み
ぐるりと周りを回り込むようにして男湯入り口へたどり着き、浴室に入るとびっくりする光景が飛び込んできた。脱衣所一体型の昔ながらの造りをした浴室なのだ。東北で言うと鯖湖湯のような形だ。脱衣所の前にはついたてもある。シンプルな浴室で、真ん中に浴槽がポツンと1つあるだけの造りだ。源泉を一旦空気に触れさせて湯貯めし、そこから注がせているのもグーです。周りの壁も昔ながらの木造で、タイル1つ1つに模様が描かれている手の込みようだ。明かり取りの窓はハイカラな色ガラスを用いていて、湯面にきらきらと不思議な光線が反射している。さっそく脱衣だ!そこで目に飛び込んできたのが「撮影禁止」の文字。残念!ここは行った人にしかわからない美しい景色がある。残念ながらそれは言葉では伝えることができない。
かけ湯してみると先ほどの総湯とは全くちがう柔らかい浴感のお湯だというのがわかる。うっすらまろ味を感じるようなお湯はビリッと熱めに感じるが、すぐに慣れてちょうど良い湯温に変わっていく。湯面からは温泉臭が香っていて、入浴した際にはサラサラとお湯があふれ出していく。総湯とは違って完全なかけ流し利用だ。そして何よりも人が少ないのが良い。一緒に入った浴客はいずれも観光客で1〜2人程度しかいなかった。これは良い。本来総湯というものはこんな造りだったんだろうなあ、と物思いにふけりながらこのお湯にゆっくり浸かった。シャワーもカランもない、ただそこに浴槽と湯桶があるだけ。このシンプルさがとてもたまらない。消えかけていた総湯熱に再び火がついた瞬間だ。
湯上がりに謎の2階スペースに向かってみた。そこは畳敷きの休憩スペースで、心地よい風が吹き抜ける見晴らしの良い場所だった。冷水もサービスでおいてあり、扇風機も稼働していた。総湯はクーラーが利いた脱衣所、古総湯は自然の風を生かした休憩所。新旧対称的な2施設ですが、個人的には全ての面で古総湯に軍配が上がりました。ここはまた来てみたい1湯になりました。(つづく)H27/7/29
残念ながら撮影禁止。美しいかけ流しと壁細工をお見せできないのが残念です。 2階が休憩所になっています。扇風機も冷水も完備。すばらしすぎ。