西桔梗温泉(Nishikikyo Spa)


施設名 西ききょう健康グランド
住 所 函館市西桔梗町
 
源泉名 西ききょう温泉2号井
泉 質 ナトリウム・カルシウムー塩化物泉
溶存成分総計 11,210mg/kg
水素イオンpH 6.6
湯 温 68.2℃
お湯の様子 無色透明、塩味、金気臭、ビリッと熱め、かけ流し
 
料 金 430円
営業時間 5:00-23:30
   

 

 函館市の北部、西桔梗町にある不思議な施設。掘削した会社の厚意で地域住民のために施設を作ったのだが、公衆浴場として営業するには様々なハードルがあるらしく、会員制という名目で1000円を入会金として納めるという名目を立てて営業を開始した。ちなみに会費は地域住民(ジモ泉みたいなもの)のための制度で、外来入浴者は370円(2025年は430円)で入れる。函館市営西桔梗公園野球場の裏手にあり、そこへ向かうまでのアプローチは砂利道。パークゴルフ場を併設する不思議な施設。入り口には足湯スペースもある。

 入り口から入ると社長らしき人が親切に「靴を靴箱に入れ鍵をロッカーの鍵と交換するんだよ」と丁寧に教えてくれた。実に親切な人だ。受付前には巨大な足湯があり、浴客の待ち合わせなどに使うものと思われる。そこを抜けてロビーへ入り、ロビーの奥に男女別の浴室がある。狭い脱衣所のロッカーの鍵をあけて脱衣し、いざ浴室に向かうとそこにはさらに不思議な光景が待ちかまえていた。

3つ並んだ丸い浴槽。これぞまさしく土管風呂。大きい土管がそのまま地面に突き刺さったような形をしているのだ。浅めの浴槽なのだが、そのシチュエーションがすごい。

2人はいると窮屈になってしまいそうな丸い土管が3つきれいに並んでいる。一番奥が熱めで47℃。真ん中が45℃。手前が43℃程度だった。奥の土管にはあまり人が入っていないようだった。周りを見渡すとみんな体が真っ赤になっている。洗い場も手作り風のもので、煉瓦やブロックを積み上げたような造りだ。浴槽の周りは温泉成分でコテコテにコーティングされている。


 露天風呂へ出てみると、そこにも3つ土管が並んでいた。こちらは水風呂(別源泉)とぬるめ、熱めの3つの露天風呂だ。周りを壁に囲まれているため開放感はないが、風に当たりながら体の火照りをさますにはちょうど良い。今回はこちらの熱め浴槽に長湯させてもらった。お湯は無色透明で金気臭がする食塩泉。床面がしっかり赤茶けている。湯が溢れるポイントは石膏成分でかなりコテコテにコーティングされていた。熱い湯なのだが、非常に心地よく感じられるお湯だ。ここは函館に来た際には外せない1湯でしょう。

2008/5/6


 友人と北海道に行くとついつい寄りたくなる土管風呂。いつ行っても健在なのがうれしい。夏は温めの水風呂、冬はガツンと熱湯。それぞれの季節に合わせた利用ができるのが良い。

2023/1/8