肘折温泉(Hijiori Spa   


施設名 つたや金兵衛
場 所 山形県大蔵村金山字肘折
源泉名 松屋1,2号泉  他2,3,4号混合源泉も利用
泉 質 ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉(含重曹−食塩泉)
温 度 34.5℃ pH - 溶存成分総計 -

お湯の様子 無色透明,薄炭酸味,温泉臭,温め,加温有り,かけ流し
料 金 300円 営業時間 お客さん次第,なるべく断らないとのこと

 肘折温泉メインストリートにある老舗旅館で第1停留所と第2停留所の中間あたり大友屋旅館の前にある。別館がつたや肘折ホテルで,手前の本館がつたや金兵衛という名称になる。この旅館は松屋1,2号泉という松屋と共有している 独自源泉を唯一浴用で利用している旅館で,温い源泉を加温かけ流しで利用している。そのままだと温すぎる独自源泉を加温する方法として,熱い共同源泉を使って熱交換している。熱い源泉を冷ますことと温い源泉を温めることを同時に行い,どちらにとっても良い結果をもたらすという点で最高な使い方をしている。

 浴室は入口から入ってまっすぐ行った突き当たりにある。この浴室は混浴で「宝泉」と名付けられている。脱衣所は男女別だが浴室内で繋がっている。中に入るとまず左右に分かれた浴槽が目を引く。中央に石をくりぬいて作られた湯口があり,湯だまりからちょろちょろと左側浴槽にお湯が注がれている。高温の共同源泉を熱交換によって冷まし,加水無しでそのまま注がせているのだ。左側の浴槽はうっすら濁りを帯びた金気臭のお湯で肘折温泉で良く見かけるタイプのもの。このお湯は炭酸味+塩味がしっかりと感じられるお湯で,ちょうど良い温度になっている。右側の浴槽に注がれている透明なお湯が独自源泉。こちらは先ほどの共同源泉の熱を頂いて40度強まで温度を上げたものがパイプから注がれかけ流されている。昔は龍から注がせていたようで,壁から突き出した龍が大きく口を開けている。肘折温泉では赤茶色に濁るお湯が特徴的なのだが,ここの源泉は上ノ湯と同じように無色透明なところが珍しい。浴感はさらりとした感じがし,長湯しても全く疲れを感じない不思議なお湯だ。この日は30分程度この透明湯に浸かってしまった。
 別館であるつたや肘折ホテルに行くと男女別の浴室があるらしいので次回はそちらも堪能してみたい。それにしてもこの独自源泉,思った以上にとても心地よいものでした。

H19/6/16


  
混浴浴室の右側が独自源泉。左側が共同源泉。   熱交換で温めたとはいえ若干温めのセッティングになっている。   湯口から約40度で注がれるお湯。

  
共同源泉を熱交換で冷まし,注がせているため源泉100%になる。  昔のドラゴン湯口。現在は未利用。   看板の柿崎金兵衛という文字がなかなかイカしています。