いわき湯本温泉(Iwaki Yumoto Spa


施設名 みゆきの湯
場 所 福島県いわき市常磐湯本町
源泉名 常磐湯本温泉(湯本温泉源泉)
泉 質 含硫黄-ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉
温 度 59.0℃ pH 8.1 溶存成分総計 1,740mg/kg
(Na 523mg, Cl 556mg, SO4 390mg, HS 9.5mg)
お湯の様子 薄白濁透明,タマゴ味,硫化水素臭,あつめ,かけ流し
料 金 220円 営業時間 10:00〜22:00

 いわき市に新しく建設された温泉公衆浴場。老朽化した東湯の新築移転という名目で,湯本駅前の敷地に移転した。駅前にそびえる小高い丘からその名前が付けられた。以前はこの地区に「玉ノ湯」という共同浴場があったが,その共同湯は新築移転して「さはこの湯」へと変化を遂げ,「さはこ湯」のすぐ横にあった「東湯」が新築移転して駅前地区にやってきたというのにもまた不思議な縁を感じる。「さはこの湯」はいわき市で管理する施設で,こちら「みゆきの湯」は温泉財産区が管理する施設。
 みゆきの湯はバリアフリーを謳った施設で,障害者専用の駐車スペース,スロープ,障害者用の浴室を備えている。オープンしてから間もないからなのかしれないが,このバリアフリーを活用している様子が見られなかった。一般駐車場が無いので温泉街から徒歩で訪れるか,駅前の他の駐車場を利用し,そこから歩いてくるしか手段が無い。
 広めの脱衣スペースには鍵つきロッカーを備え,セキュリティに気を遣っている様子がうかがえる。ドライヤーも無料で準備されており,以前の東湯のような古くて小さいイメージが払拭されている。浴室内に入ると,左側に2つの浴槽が並び,広い方が41度,狭い方が44度と設定されていて,熱湯が苦手な人にも配慮がなされている。右側には石をくりぬいたかけ湯,そしてL字に曲がってシャワーつきの洗い場がある。完全に公衆浴場の造りになっている。お湯から香る硫化水素臭が心地よく,誰も浸かっていない熱湯にまったりと浸かって時を過ごした。なぜか客は温湯のほうにばかり行き,熱湯は貸切状態だ。湯口から注がせる量を考えるとやはり熱湯の方がフレッシュさが上で,硫化水素臭も濃く感じる。こちらの熱湯の方が断然オススメである。
 どうしても東湯と比べてしまうのだが,ここは東湯ではなく別物の「みゆきの湯」である。もう共同浴場ではなく公衆浴場なのだ。みゆきの湯は新しい公衆浴場としてはセンター系施設のようにムダに広く造られていないし,地区住民は150円という値段で利用できる設定があるなど,優良公衆浴場として機能している。これから数年経って,浴室が鍛え上げられてきたときに,またこのみゆきの湯を訪れて利用してみたい。

H19/12/27


  
夜の佇まい。目の前の駐車場は障害者用で一般用がない。   看板がなかなかイカしている。   なぜか硫黄臭がしないかけ湯。ひょっとして真湯?

  
広めの浴槽は約41度の設定。広く一度に10人以上浸かれる。  狭い浴槽は以前の東湯サイズ。44度設定。  湯口は無骨な四角い形。