いわき湯本温泉（Iwaki Yumoto Spa）

施設名	旅館 こいと
場　所	福島県いわき市常磐湯本町
源泉名	常磐湯本温泉（湯本温泉源泉）
泉　質	含硫黄-ﾅﾄﾘｳﾑ-硫酸塩･塩化物泉
温　度	59.0℃	ｐH	8.1	溶存成分総計	1,740mg/kg
				(Na 523mg, Cl 556mg, SO4 390mg, HS 9.5mg)
お湯の様子	薄黄色透明，タマゴ味＋薄塩味，硫化水素臭，あつめ，かけ流し
料　金	800円	営業時間		11:00〜15:00

いわき湯本温泉の中にある大規模旅館でお湯遣いが良いと言われているこいと旅館に行ってみました。本来であれば夕方で日帰りは終了なのですが，オンパク前の特別な配慮ということで夕方ですが入浴させてもらいました。 　入り口から入ってトンネルのような通路を通って浴室へ向かう。小振りな脱衣所を抜け，いざ浴室へ突入した。扉を開けるとふわっと硫化水素臭が香ってくる。すばらしいです。まずこれだけで参りました。手前から細長い浴槽が二つ並んでいて，手前が熱め，奥が適温になっている。手前の浴槽はクリアーなグリーン色に近い黄色い色をしていて，ビリッと熱めの硫黄泉が張られている。当然かけ流しだ。まずは奥の浴槽に入ってみた。４１度程度のお湯で，しっかり硫黄臭が香ってくる。加水せずに流入量だけで温度調節をしているというこだわりの旅館だけあって，お湯の濃さがよくわかる。浴客が多いため，多少湯は鈍っていたがそれでも十分の浴感があった。露天風呂に行くとさっきよりも温めの４０度。こちらも新鮮なお湯が注がれ当然かけ流されている。湯面からも湯口からも同じような濃い硫黄臭が感じられる。すばらしいです。この日は，宿の夕食時間に間に合わせるため限られた時間を使って訪れていたのだが，時間さえ許せばずっとこの浴室に居続けたいと思えるほど良かった。最後に熱めの浴槽に浸かると，さらに感動は深まった。ビリビリとさし込む浴感に濃厚硫黄臭。じっくり浸かるには熱いが，汗を流したり，フレッシュなお湯を味わうには十分すぎるすばらしいお湯だ。 　そしてここの一番素晴らしいところは，３つの浴槽ともどれも同じお湯の濃さであるということだ。加水をせずにお湯の管理を行うため，夜の１２時には一旦お湯を抜き，そこから貯め直して毎日源泉１００％の状態を作っているのだという。この手間がこいと旅館の良い湯を作っているのだと改めて実感した。多少高めの入浴料金だが，それに見合ったお湯がそこにはあります。旅館のお湯を巡る際はここの旅館は外せない１湯となるでしょう。 H21/1/9

細長い浴槽が２つ並びます。手前が熱め，奥が適温。　　こちらが熱めでフレッシュな浴槽。　　露天風呂も源泉１００％のお湯です。